<関関サッカー>「関西」のプライドをかけた伝統の一戦は関大に軍配

 「関西」を懸けた熱い戦いがキンチョウスタジアムで行われた。リーグ戦の一節でありながら、関大と関学大のプライドをかけた伝統の一戦、今年は関大に軍配が上がった。

 今大会は、両大学からJリーガーとなった選手のサイン入りスパイクプレゼント企画や、ハーフタイムショーなど関西の学生サッカーを盛り上げるためのイベントも用意された。スタンドは普段のリーグ戦をはるかに超える観客数で埋め尽くされ、関大の大応援団も試合前から大盛り上がりとなった。

 そんな応援団に背中押され、選手も気合十分で試合に臨んだ。関大ペースで前半戦がスタートすると前半10分、早々にチャンスが巡ってきた。CK(コーナーキック)のチャンスを安定力抜群のMF牧野寛太(経3)がゴール前へ蹴り入れる。これをFW大久保優(商3)が頭で合わせ先制。リーグ戦自身初得点を決め、「ずっと点を取れてなかったので、点を取れて素直にうれしい」(大久保)と頬を緩めた。



 
 相手のカウンターから危ない場面もあるがGK安川魁(情4)がしっかり手中に収め、相手ドリブルからの突破もDF羽田健人(情3)を中心に守備を徹底。2度目のCKではDF荒木隼人主将(商4)が頭で押し込もうとするがバー上へそれ追加点とはならない。MF塩谷仁(人4)のシュートもバーに直撃し、ゴールに向かい続ける関大だが決めきれず。

 DF黒川圭介(法3)は左サイドから一気に切り込み、中にクロスを供給するとFW大久保がシュート。しかし、これも枠を捉えきれない。右サイドからは43分、DF長井一真(社2)のクロスにFW加賀山泰毅(人4)がヘディングで対応するもゴール上へ飛び、1−0のまま前半終了。

 後半は不利とされる風下となり、関学大が仕掛ける。だが、これも関大が誇るデフェンンスラインと、GK安川のファインセーブにより失点を防いだ。 中盤ではMF森主麗司(文4)の縦横無尽な走りとMF梅津克貴(社1)を中心に試合を動かし、相手をゴールに近づけない。後半16分、ペナルティ付近中央でMF塩谷が倒されFK(フリーキック)のチャンスを得る。これをMF牧野が、DF荒木主将も「完ぺきだった」と褒めるシュートでネット左隅に収めた。「甲南大の時に全く同じ位置で外していたので」と、前節と同じシュエーションの中、MF牧野はしっかりと得点に結びつける働きを見せた。後半36分、MF松本歩夢(文2)のCKは混戦の中、相手にクリアされる。追加点こそ奪えなかったが、最後まで無失点を貫き、関大の勝利が決まった。
 
 「関学に勝つというのはチームとしても個人としても重要なこと」(MF牧野)。伝統の一戦を制し、また1つ自信をつけた関大。次節は、中1日を空けた同大戦。「去年は連戦であんまり勝てていなかったけど、今の所勝っているのでここで気を抜かずしっかり戦って勝ちたい」(DF荒木主将)。今日の価値ある勝利を次につなげ、連勝記録を伸ばす。【文:西井奈帆/写真:野村沙永・竹中杏有果】

▼前田雅文監督
「そんなに気持ちにムラがあるタイプでは無いからいつもの試合とそんな変わらなかったけど、周りの雰囲気が違った。その分いつもよりプラスα気合いが入っていたかもしれない。
(前半は)風上になってクリアとかも大きく相手コートまで飛んで行っていたし、相手も処理しにくかったと思うので助けられて、関大ペースで進められていた。
ハーフタイムに背後のボールを立ち上がりからどんどん出してくるから気をつけろって言ってたけど、対応する選手たちが、難しそうでチャンス作られてりしていた。ぎりぎりのところで防げていたのが後々大きかった。
FW大久保はそんなに特別大きかったり速かったりするわけじゃないけど、10日くらい前から動き出しの質を上げるよう言っていた。一緒にビデオ見たりオフザーボールの改善に努めてきた。でも前節は(メンバーから)外して、その悔しさもあってゴールに対する意欲もあった。
MF牧野のFKに関しては風下に関わらず、いいコントロールショットだった。あれはジャストじゃないと決まらないキックだった。
大学のサッカーは特別すごい選手とか劣っている選手がいるわけではないから、足を動かすか動かさないかで得点するか失点するかが決まると思う」