日時:3月27日
場所:パナソニックスタジアム 吹田
コロナ禍で中断を余儀なくされ、再開のめどが立たないJリーグ。中断前に唯一行われたリーグ戦第1節でJ1史上最多タイの631試合出場を達成した〝鉄人″遠藤保仁選手(40)に単独インタビューを行いました。
収録はクラブがオフに入る直前の3月27日、その模様を三部構成でお届けします。
J1最多出場を果たした鉄人
楢崎正剛氏と並ぶJ1最多出場を果たした鉄人〝ヤット″
Q,今シーズン開幕戦でJ1出場最多タイとなりましたが、その要因は?
遠藤:運が良かったっていうくらいですかね(笑)あんまりプレースタイル上、相手からしたらターゲットにし易いタイプでもないですし、まぁ親に感謝ですね(笑)あんまり、これをしているからというのは思い浮かばないので、親に感謝と運が良かったということだと思います。
Q,次節出場すれば新記録達成だがこの数字の重みは?
遠藤:それだけの試合に出させてもらったという、凄く簡単に分かりやすい数字なので、あまりこだわりはないですけど、そうやって長い間サッカー人生を送ってきた中で沢山試合に出られたという証でもあるので、非常に嬉しく思いますけど、1分でも出たら1試合なんでね(笑)出場時間とか考えたら凄い数字だと思います。
Q,必要とされてきた証でもある
遠藤:フィールドに立ったらそうでありたいと思いますし、そうでないと使われない世界にいるので、本当にありがたいと思いますし、今後も信頼して送り出してくれるチームに対して良いプレーで期待に応えたいと思います。
Q,今年のガンバの売りは?
遠藤:まだ始まって1試合しかしてないですし、その1試合も自分たちのサッカーができたかと言えばそうではないので、今現在では何とも言えないですけど、今年のシーズン最初にクラブも宮本監督も「攻めて勝つ」と公言しているので、より多くのゴールを取って勝ちたいとは思っていますし、それがガンバの良い部分だと思うので、そういう試合が一試合でも多く出来たらと思っています。
Q,ガンバはタイトルから遠ざかっているが?
遠藤:まず「タイトル獲る」というのは、口では簡単ですけどめちゃめちゃ難しいことなので、リーグ戦に限って言えば1チームしか獲れないわけで、それがルヴァンも天皇杯もそうですけど、国内の主要なタイトルは多くても3チームしか獲れないわけで、それに自分たちが辿り着くには相当な努力、運も必要でしょうし、全て噛み合わないと獲れないものなので、もの凄い難しいミッションというのは感じていますけど、「タイトルを獲らなきゃいけない」っていうクラブにいる限りは実現していきたいと思いますし、僕自身もこのチームで期待しているので、ここ数シーズン獲れてないのは寂しいですけど、獲れるだけのパフォーマンスが見せられなかったというのも事実なので、自分たち次第というところもありますし、良いパフォーマンスをガンバにいる全選手ができればタイトルに近いクラブだと思っています。
プロ23年目 貫いてきた「Yatto Style」
Q,J1に限ってこれまでに印象に残っている試合は?
遠藤:たくさんあるので一つには絞れないですけど、でもやっぱりプロに入って1年目の1
番最初の試合っていうのは、プロ第一歩の試合なのでよく覚えていますし、やっぱり開幕戦に出られたっていうのは自分にとって大きいことなので、その試合はプロとして良い一歩を踏み出せたかなと思っています。(プロ23年目)開幕戦はすべて運よく出ていますね。
Q,2005年、ガンバが優勝した年はどうでしたか?
遠藤:Jリーグでも1・2位を争うくらい攻撃力もありましたし見ていて楽しいサッカーだったと思うので、ガンバのイメージを作り上げた年でもあるとは思うので、やっていても楽しかったですし、沢山ゴールも生まれたので、ああいうサッカーをしたいなと思わせてくれる年だったと思います。
Q,これまでW杯やクラブW杯で錚々たるチームと戦ってきました
遠藤:そういう選手たちと戦える楽しみもありますし、同じ人間なので相手も弱点ありますし、負けるだろうと予想されて勝つのがスポーツの醍醐味でもありますし、勝つ可能性をさぐりながらプレーするのは楽しいです。
Q,強烈な敵が立ちはだかった時の気持ちは?
遠藤:どちらかというと、その壁を破るためには何をしなきゃいけないかという風に頭がいくので、その壁を乗り越えたら楽しいだろうなと思いながらやっているので、「ヤバい凄いのが来たぞ」とは思いますけど、だからって全部が負けるっていうわけではないので、自分のやり方で相手を倒していくっていうのが一つの楽しみです。
ポジションは「ボランチ(舵取り)」
Q.司令塔としてのポジションを確立できたと感じたのはいつ頃から?
遠藤:プロ2年目3年目くらいからやれるというのはあったので、(2001年に)ガンバに入ってガンバが強くなってきた時に中心でやれていたとは思うので、そのイメージは皆さんあると思いますけど、自分の中でも2、3年目で確立できたかなと思っています。
Q,視野の広さとかいつ頃から身について行った?
遠藤:積み重ねももちろんあると思いますけど、僕はとても良い指導者に恵まれたので、小さい時から「周り見て頭使ってサッカーしなさい」っていうのを言われていたので、それを意識し始めたのも小学校の高学年くらいなので、その積み重ねがプロになってからも自分のプレーを支えてくれているのかなと思っています。
Q,頭を使うというのはサッカー選手にとって重要?
遠藤:(勉強で)頭が良いのと(サッカー選手の)賢いはちょっと違うと思いますけど、サッカーに対する頭の賢さは絶対あった方が良いと思いますし、色んな局面で冷静に対応するためにも頭使わないといけないと思うので、極力頭を使ってプレーするようにはしています。
Q,頭を使っていればとっさの場面でも閃きが出ますか?
遠藤:一瞬の閃きというかそういうのもありますけど、予測を沢山しながら、それに当てはめていく感じなので、一瞬一瞬の判断の中でより良い選択を出来るかっていうのが肝心だと思います。
Q,サッカーを楽しむ原動力は?
遠藤:勝つっていう、勝利を目指しているっていう、その繰り返しですね毎週。今は中断していますけど普通にシーズン始まれば毎週のように試合が来て、その積み重ねがタイトルに繋がっていくので、目の前の試合に勝ちたいっていう、それがモチベーションに繋がっていると思います。
遠藤保仁 Endo Yasuhito
1980年1月28日生まれ(40歳)
鹿児島県桜島町(現鹿児島市)出身
三人兄弟の三男(次兄・彰弘氏は元Jリーガー)
鹿児島実業高校~横浜フリューゲルス(98年)~京都パープルサンガ(99年)~ガンバ大阪(01年~) プロ23年目
ポジション:ミッドフィルダー
身長/体重:178cm/75kg
J1出場:631試合(歴代最多タイ)
日本代表:152試合出場(歴代最多)
W杯代表:2006年ドイツ大会 2010年南アフリカ大会 2014年ブラジル大会
公式戦:1014試合出場(歴代最多)
愛称:ヤット
家族:妻、二男二女
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