9.98スタジアムで姉妹スプリンターが直接対決!
半年遅れでトラック&フィールドのシーズンが盛り上がってくる中、8月29日、福井で行われたナイト陸上を取材しました。
舞台は福井県営陸上競技場、このスタジアムいえば……2017年9月の日本インカレの100m決勝を忘れるわけにはいきません。
大会3連覇を狙う桐生祥秀選東洋大4年)とその年ブレークした多田修平(関西学院大3年)の一騎打ち、
日本人初9秒台の期待をこめて二人の対決に注目が集まる中、桐生が9秒98で走り、日本陸上界の歴史を塗り替えました。
舞台となった福井県営陸上競技場はその快挙を記念して、9.98スタジアムと命名されました。
生まれ変わった去年開催されたナイト陸上の大会では一夜に日本記録が3つ更新され伝説となります。
以来、福井のスタジアムは、記録の出る競技場として有名になりました。
ことしも“奇跡を起こす風”が記録を後押し、ときに強すぎて選手を翻弄するスリリングな展開。
そんな中、女子100m決勝で注目を集める姉妹対決が実現しました。
姉の壹岐いちこ(23)は日本選手権のファイナリストや世界リレーの代表にも選ばれたスケールの大きなスプリンター。
この春、立命館大学を卒業し福井の実業団チーム ユティック に入社しました。
この9.98スタジアムは普段の練習場所でもあるホームグラウンドです。
妹の壹岐あいこ(19)は姉と同じ立命館大学の2年、2018年のインターハイ200mで優勝した期待の若手です。
これまで全国レベルの大きな競技会の決勝ではなかなか走ることが出来なかった姉妹ですが、今大会の決勝で姉妹対決が実現しました。
女子100m決勝 2レーン姉いちこ & 5レーン妹あいこ
決勝のレース動画をご覧下さい。
決勝のリザルトはこちら
姉「あいこの自己ベストが嬉しい」 妹「ありがとうございます」 姉「どういたしまして」
決勝は妹あいこが2位(11秒62 大会新、自己ベスト)、姉いちこが5位(11秒77)でした。
レース後、姉妹のインタビューです。
いちこ わたしは日本選手権の標準(11秒80)を切ることが目標だったので、良かったです。
あいこ わたしも11秒80を切って、日本選手権に出ることがこの福井の目標だったので嬉しいです。
ー2人で走る気分はどうですか?
いちこ あいこは妹なのでイヤなんですけど(笑)、勝たないといけないっていうプレッシャーがあって、
でも、いっしょにこの高いレベルの決勝を走るのはすごい嬉しかったし、あいこがベスト出せてめっちゃ嬉しかったです。
あいこ ありがとうございます。(頭をさげる)
いちこ いえいえ(笑)
あいこ お母さんお父さんが見に来てくれてるので、2人とも調子いいってときがあんまりないので、
2人どっちも日本選手権参加標準を切れて、決勝も行けて一番嬉しかったなあって思います。
ーご両親にいい走り見せられましたね
あいこ はい、たぶん喜んでると思います。
ー今シーズンの目標をそれぞれお願いします
いちこ 日本選手権でしっかり戦って、決勝に出られるように頑張ります。
あいこ わたしは9月11日から始まる全日本インカレで個人入賞とリレーは優勝することが目標です。
取材:林龍之介(よみうりテレビ)
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