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-生い立ち

中学時代には強豪 貝塚第四中学校で高い走力を持つチームメイト達と切磋琢磨を行い、着実に実力を身につけていった。その功を奏して中学3年生時には全国中学駅伝の出場を決めるメンバーに入り、チームに大きな喜びをもたらした。その後、チームメイト達は強豪私立高校に進学を決めていく中、山口は平凡な地元公立高校で淡々と陸上競技を行うことを決意する。人数やチーム層、練習環境など十分とは言えない条件の下、独特すぎるストライドで高校3年時に1500m 大阪府大会6位、5000m 大阪府大会 3位と公立高校から2種目近畿大会出場という快挙を成し遂げる。
その走りが評価されて強豪大学からは推薦の誘いも掛かっていたが、丁重にお断りをした上で国公立大に進学。この時、大学では陸上競技を続ける気は本人にはなく、最初は部活動には所属をしなかった。




-引退詐欺

「大学では陸上はしない」と心に決めていた山口だが、これまで陸上一本に打ち込んでいることと、陸上競技を通じて知り合えた友人達が継続して競技をしていることを見て闘争心が燃えた。また競技を再開することとなったが、勉学の疲労もあり少し出遅れた。しかし、最終学年になると自動的に強くなるという持ち味を発揮し、大学4回生時には5000m(14’38″61)と10000m(30’29″92)で大学記録樹立、1500mも歴代2位という戦績を残した。
やることはやった。これで陸上競技には未練なく引退することができる、と清々しい気持ちで卒業を迎えた山口であった。
時は過ぎ、またしても競技場に山口の姿はあった。細々とジョギングをする程度では飽き足りず、陸上競技を通じた友人達とクラブチーム「GRowing MAN」の代表を務めて設立。社会人としてポップに陸上競技を続けることとなった。


-放送大学関西立ち上げ

クラブチーム「GRowing MAN」は着々とメンバーが加入し、2022年には第65回関西実業団駅伝で和歌山県・龍神を走破するまでになる。時は遡り2020年、山口は旧知の仲間である村上(放送大学関西・主将)とともに関東まで赴き、“社会人が学び直しをして丹後大学駅伝を走りたい”という頓狂な計画を立てる。そうして立ち上がったのが初期部員数8名による放送大学関西である。労働、勉学、部活の三本柱をこなすことは決して簡単ではなく、両立が難しい部員も出てきた。その中で山口は夏場以外(体調不良のため)はいつだってリーダーシップを発揮し、部員に背中を見せて引っ張ってきた。その甲斐あって放送大学関西は2020年10月時点で丹後大学駅伝の参加記録を関西15位で通過。新型コロナウイルスによる影響のため本戦出場は遅れたが、2021年に晴れて丹後大学駅伝を通信制大学として初出場。山口は2区15位と、部内3番手の好順位をマークした。
丹後大学駅伝の出場を果たし、次の目標はどうするか…と部内でミーティングが行われ、「出場という目標は果たしたから、細々と趣味としての陸上に戻ろうかな」とまたまた匂わせる山口であった。




-箱根駅伝予選会出場

山口はまたしても良い意味で期待を裏切ってきた。2023年10月に行われる箱根駅伝予選会が第100回を迎えるにあたり、日本学連加盟校であれば標準タイムとメンバーを揃えれば参加できることに目をつけたのだ。山口は更に引退を先延ばしにした。
2023年3月時点では在籍部員は9名。箱根駅伝予選会出場のためには最低10名が必要となり、参加標準記録を有するメンバーを揃えなければならないのだが、持ち前である人望と勧誘術で瞬く間に強力な新入部員を投入することに成功。
労働、勉学、部活、育児に加えて2023年は主務にも従事し、心身共に疲労困憊であるはずの彼は限られた時間の中で第100回関西ICハーフマラソンで2部 3位に入賞するなど、ポテンシャルとマッスルメモリーを遺憾無く発揮している。
そうして迎えた2023年10月14日、放送大学関西は遂に通信制大学として箱根駅伝予選会にも初出場を果たし、山口はチーム内2位の1’10″06でハーフマラソンを駆け抜けた。
チームとしては55位で完走、年齢層等が売りとなりメディアにも報道され、あらゆる方面に興奮をもたらした。




-次は何を…?

これまでに誰も考えたことがない取り組み、発想を次々に提案し、それを実行に移すことができる山口。その姿勢に我々はワクワクさせられるし、今後もより注目するべき人物であろう。直接的なリーダーシップを発揮するのは苦手とする彼だが、これらの行動が人を惹きつける理由となっている。
これからも誰も見たことがない景色を見せてくれるだろうし、引退はきっとさらに延期されるだろう。身体を壊さないかが気がかりだ。

【文責:藤本純司(放送大学関西陸上競技部 学内主務】

山口雄也 プロフィール

1994年2月18日生まれ。30歳。
教養学部4回生
和泉高校出身(大阪府)
800m〜フルマラソンまでこなせるオールラウンダー2児のパパ
レゲエを好み、たまにDJもする

<ベスト記録>800m 1’56″71(2022年)
1500m 3’57″7(2015年)5000m 14’38″61(2015年)
10000m 30’29″92(2015年)

<今シーズンの結果>
・第100回関西学生陸上競技対校選手権 男子2部ハーフマラソン3位
•第100回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会  507位/660人

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