週刊ひがしおおさかさんの提供記事です。
花園ラグビー場の盟主 近鉄ライナーズ、入れ替え戦に向けて第2ステージが始まりました。
ここを1位通過なら23日の入れ替え戦でトップリーグ下位のチームと対戦、しかもホーム大阪での開催となり有利に戦えます。
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「ディフェンスのスポットコーチがレベルズから来ている」との情報が週刊ひがしおおさかの耳に入ったのは、試合直後。
成果がさっそく結果として出たのか。11月25日(日)長崎・かきどまりで行われたトップチャレンジリーグ2ndステージ初戦で、
近鉄ライナーズは栗田工業ウォーターガッシュに完封勝利しました。
57-0。前半5本、後半4本の計9トライを量産し、大差の勝利です。
スーパーラグビーのレベルズからやってきたのは、ケビン・フッド ディフェンスコーチ。
「ライナーズのディフェンスレベルは確実に上がっています。これからの成長が楽しみ。ワクワクしっぱなしです」とフッドコーチは頬を緩ませます。
有水HC(ヘッドコーチ)は、「ディフェンスは評価している」としながらも、
「前半はもっとできたはず。後半は『良かった』が、言いかえれば出来て当たり前のレベル。これをスタンダードにしていかないと。入替戦に向けてまだ足りません」とシビアな見解。
前半は栗田工業のペナルティが多く、ライナーズにチャンスが多く回ってきます。
以前からの課題であるエリアマネジメントを今日のテーマとした有水HCでしたが、
「まだ修正が必要。それに、ブレイクダウンも課題が残りました」。
何度かターンオーバーされる場面もあり、接点での甘さが出てしまいます。
1本めのトライを奪取したのは「ようやく」と言ってもよい前半14分。栗田工業にシンビンが出ると、
PKで22m内に前進したライナーズ。マイボールラインアウトでできたモールから9ライアンが持ち出して引きつけると、
外にいた11オリビエへパス左端ギリギリにトライを決めます。
さらに1本取り14-0で迎えた前半33分には、ライアンが相手ディフェンスを抜け22mライン付近から駆け抜けトライ。
今日はクイックな球出しと切れ味抜群のランが光ったライアン。
「FWがしっかりセットしてくれたから、クイックなパスができました」と振り返ります。
FWが形をつくり、BKにつなげる。連携したアタックでさらに2本を追加し、33-0で前半を終えます。
難なく5トライを取ったかに見えますが、ターンオーバーされる場面もあった前半。
及第点は取れたものの、まだ「ライナーズのスタンダード」ではありません。
後半は2樫本が負傷退場でキャプテン不在に。
しかし、ここからライナーズのギアが上がっていきます。後半11分にはドライビングモールからトライを取る安定した「お家芸」も披露。
栗田工業に流れができ自陣でプレーする時間もありますが、恐れることはありません。
前に出るディフェンスでプレッシャーをかけ、相手を後退させていきます。
「特にステイリン、森田、シリベヌシィが良い仕事をしてくれている。ディフェンスシステムはチームで作るもの。
チームメイトがお互いのためにしようと考えているので、良くなっている」と、フットコーチはレベルアップの要因を上げます。
波に乗るライナーズ。後半19分には4ストーバーク、31分にはシリベヌシィがトライ。
最後は40分に公式戦初スタメンの14ロテがトライを決め、57-0の無失点勝利となりました。
「0点で抑えられたことが『スタンダード』。今日は自陣から回して取れたトライもありましたが、12月23日にも通用する戦術ではないでしょう。」
と有水HCは入替戦に気持ちを向けます。
「あと4週間、ライナーズのスタンダードを突き詰めていきます。」
次戦は12月1日(土)三菱重工相模原ダイナボアーズと、駒澤での対戦です。
鉄壁のディフェンスに、連携が取れたアタック。さあ準備は整い始めた!
入替戦まで進め、LINERS!
【週ひがピックアップメンバーの試合後】
text by 野口美保(週刊ひがしおおさか)
[週刊ひがしおおさか プロフィール]
東大阪の地域情報サイト・週刊ひがしおおさか。
地域のグルメやイベント情報を日々アップしていますが、特に力を入れているのはラグビー。
花園に拠点をもつラグビーチーム「近鉄ライナーズ」のことならおまかせ!
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