6月3日、多田修平選手(関西学院大学4年)が布勢スプリント2018(鳥取)に出場しました。
予選4組を1位で通過(10秒34)、決勝はライバルの山縣亮太選手、ケンブリッジ飛鳥選手、飯塚翔太選手、そして多田修平、国内トップ選手の直接対決に注目が集まりました。
100m決勝 リザルト(風-0.7)
1位 山縣亮太 10秒12
2位 飯塚翔太 10秒21
3位 ケンブリッジ飛鳥 10秒21
7位 多田修平 10秒40
持ち前の爆発的なスタートが影を潜め、結果は10秒40で7位。
22日からの日本選手権を前に、今シーズン序盤から苦しんでいるスタートに課題を残しました。
レース後、多田選手は悔しさを噛みしめながら話してくれました。
【多田選手】
10秒40という最悪なタイムで…しかも7位だったので…満足できる走りはできなかったですね…。
アップからも調子が全然上がらなかったので、順位とかタイムとかを気にせず、いい流れを作れたらとを林コーチと話してたんですけど、結果的に悪い流れになってしまいました。
スタートから中盤で一気に抜け出せない…去年の自分の唯一の武器がない状態で今は走っているっていう感じで、それがないと勝てないので、そこを取り戻すというか…去年のスタートを思い出しながら、前に近い状態に戻せたら最高な走りができると思うので、前の走りに戻しつつ頑張りたいと思います。
多田選手は自らの走り(動画)をこう分析しています。
【多田選手】
従来のスタートは瞬発的に跳ねるような形でスタートしていたんですけど、今年に入って海外とかに行って、結構 “押す” っていう部分を意識してやったので、押した分後ろに足が残っちゃって、次への1歩が遅れちゃうんですよね。
その分ちょっともたついちゃって、ガタガタな走りになるっていうか、スピードをロスしてしまって逆効果になってますね。
後ろ足を残すんじゃなくて、瞬発力で跳ねるような感じで、スタートが出れたらいいなって思っています。
わずか10秒に凝縮された究極の競技、そのトップアスリートには僕らが想像も出来ない繊細さが求められます。
100分の1秒のタイミングの動き出しのずれ、蹴り出す足の力の方向、加速時のイメージ…。理想を目指して決断した改造がいま壁に当たっているようです。
2年目の壁、次なるステップへ駆け上がるためには不可欠の試練なのでしょう。ともあれ、日本選手権は約3週間後に迫っています。
【多田選手】
次は個人選手権に出るかは分からないんですけど、そこでしっかり調子を合わせて日本選手権に弾みをつけられたらと思います。
大差で負けてしまっているので焦りはあるんですけど、日本選手権までに山縣選手や桐生選手やケンブリッジ選手に追いつけるようにしっかり頑張りたいと思っています。
今月、日本選手権の最中に22歳の誕生日を迎える関西のスピードスター多田修平。
去年、陸上界に新風を巻き起こした彼に、あのさわやかな修平スマイルが戻ってくる日を期待したいと思います。
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