2年連続日本一狙うチャンピオンチーム レギュラーに懸ける若手に密着
2年連続日本一の座を目指オリックス・バファローズ。タレント揃いのチャンピオンチームで、今シーズンレギュラーの座に懸けるのは、期待のルーキー・野口智哉(のぐちともや)選手と来田涼斗(きたりょうと)選手。ペナントレース開幕まで、残りわずか。熾烈なサバイバル競争に挑む若きルーキーたちに密着しました。
「納得した形が見えてこない」試行錯誤のルーキーイヤー経て、レギュラー獲得に燃える
去年、即戦力ルーキーとして期待された野口智哉選手。関西大学時代は1年生からレギュラーの座を掴み、リーグ戦では通算100安打、守備の要であるショートでは4度のベストナイン。大学生ナンバーワンショートとして、ドラフト2位指名で入団した去年4月のデビュー戦でもヒットを重ね、一時の打率は3割越え。周りから見れば順風満帆のスタートでしたが、本人はプロの厳しさを感じたと話します。
(野口)「イメージしていた通りではあったんですけど、やっぱり技術が追いついていない、というふうに感じました」
【納得した形が見えてこない】―自分の納得した形で打てずとも、何とか喰らいついてきた1年目。しかし、その後の成績は下降線をたどります。
(野口)「ずっと1年間フォームがしっくりこなくて、何か変えないといけないなと思って、いろんなフォームを試したりしました」
試行錯誤を重ねたルーキーイヤーでしたが、終わってみれば、パリーグ新人3位の安打数。レギュラー獲得は持ち越したものの、手応えを掴んだプロ1年目だったと振り返ります。
(野口)「(試合に)全然出られなかった時期もあったので、【来年は何としてでも!】と、ずっと思っていたので…。(今年は)オフシーズンから自分に負けないように取り組んできました」
「ガツガツいって、開幕スタメンを勝ち取る」1軍レギュラー目指し、切磋琢磨の日々
レギュラー獲得に燃える今年2月、宮崎県で迎えたキャンプ。野口選手にとって、キャンプは調整ではなく、アピールの場です。ハードなトレーニングを終えたあとも、必ず居残り汗を流すのが野口流。ある日の練習後も室内練習場に向かいます。しかし…。
(野口)「終了です(笑)。もう帰れっていう命令が入っちゃったんで…。もっと練習がしたいです」
野口選手のコンディショニングを考慮し、指揮官が宿舎へ帰らせるほどでした。野口選手が練習の鬼へと化す理由、それはショートのレギュラーを張る2歳下の紅林弘太郎選手の存在です。
(紅林)「僕もショートでずっとレギュラーとして出たいと思っているので、その競争にちゃんと勝てるように頑張りたいと思います」
(野口)「もちろん、紅林を超えないといけないと思って、ずっとやってます。自分はアピールをしないといけない立場なので、どんどんガメつく、ガツガツいって、開幕スタメンを勝ち取って…。そこからずっと、1軍でレギュラーを張れるような選手になります」
「期待に応えられるように頑張りたい」師匠・吉田正尚と過ごした日々を力に変え、レギュラー目指す
バットに期待が集まるもう一人の若牛・来田涼斗選手。逆転優勝がかかる昨シーズン、最終戦での大抜擢を受けましたが、結果を残すことができませんでした。
(来田)「自分の中では悔しい気持ちのほうが大きかったですし、次はもっと自分がチームの勝利に貢献できるように頑張っていきたいなと思いました」
明石商業高校時代、甲子園の大舞台で放ったサヨナラアーチ。全国にその名を知らしめた来田選手。勝負強さと高いポテンシャルを見込まれ、高校卒業後、ドラフト3位でオリックス・バファローズに入団しました。
入団後も、デビュー戦で初打席・初ホームランを見せるなど、抜群のスター性で野球ファンの心を鷲掴み。オフシーズンにはテレビ番組に出演するなど、グラウンドの外でも大きな注目を集めます。
(女性ファン)「(鞄につけた来田選手のバッジを指して)結構頑張って回しました、出るまで」
(男性ファン)「やっぱりスター性に惹かれます」
(男性ファン)「ずっとフルスイングしているところが凄く好きです」
来田選手の信条であるフルスイングには、憧れの吉田正尚選手の存在が大きいと話します。昨シーズンまでチームの主砲を務め、今年からアメリカ・大リーグに挑戦する吉田選手。そんな吉田選手を師と慕い、プロ1年目の時からトレーニングを共にしてきました。
(来田)「バッティングの指導とかでもずっと教えてくださっていたので、期待に応えられるように頑張りたいなと思います。頑張ります。頑張らないといけないんで、今年」
もちろん、来田選手が狙うのは吉田選手の移籍で空席となった、レフトのポジション。
(来田)「大きな穴ですけど、チャンスが回ってきたので。そこにしっかり入り込めるように、勝負していきたいなと思います」
持ち味前面にアピール レギュラーの座懸け、一心不乱に邁進
キャンプ中盤でおこなわれた紅白戦。それぞれが持ち味をアピールする中、来田選手のバットからは快音が聞こえません。結果を急ぐあまり、自分らしいスイングができでいない様子を見て、中嶋監督が来田選手に歩み寄ります。
(ディレクター)「監督と何の話をされていたんですか」
(来田)「秘密です(笑)。プレーで何か変わったなと思ってもらったら、それですね(笑)」
すがすがしい表情でそう語った来田選手、キャンプ終盤のスイングには、もう迷いがありませんでした。実戦では初ヒットも飾り、来田選手らしい打球がグラウンドで輝きます。
(来田)「めっちゃ嬉しかったです」
ショート争いに火花を散らす野口選手と紅林選手にも注目が集まります。野口選手はヒットを飛ばし、紅林選手は直後の打席でタイムリー。互いに一歩も譲らない、熾烈な争いが繰り広げられました。野口選手が思い描くのは、開幕戦でショートに立つ自らの姿。
(野口)「まだまだアピールするチャンスはあるんで。しっかりとここからも結果を出して、アピールしてやっていきたいなと思います」
約3週間後に迫ったプロ野球開幕。3月31日、スコアボードに自らの名前が映し出される景色を目指し、ルーキーたちはレギュラー争いを乗り越えます。
野口 智哉 Noguchi Tomoya プロフィール
1999年9月22日生まれ 23歳
奈良県橿原市出身 B型
鳴門渦潮高~関西大~オリックス
内野手 右投げ左打ち
身長/体重 181㎝/86㎏
来田涼斗 Kita Ryoto プロフィール
生年月日:2002年10月16日生まれ 20歳
経歴:オリックスjr~長坂中(神戸ドラゴンズ)~明石商業高~オリックス・バファローズ
ポジション:外野手 投打:右投左打
毎週日曜 あさ6:00 読売テレビ地上波で放送
新番組 「あすリートPlus」 は、読売テレビで毎週土曜日に放送中の「あすリート」の拡大版として、
この4月にスタートした関西のアスリートたちを紹介、追跡取材してご紹介する番組です。
「あすリート」の3分では伝えきれない物語や密着映像、また、これまで地上波で観られなかった陸上の関西インカレ、高校サッカー、ボーイズリーグ、中学バレーなどのスポーツ配信サービス
「あすリートチャンネル」の中継コンテンツのダイジェスト版も「あすリートPlus」で放送していく予定です。
土曜放送の「あすリート」のファミリー番組として日曜放送の「あすリートPlus」をお楽しみ下さい。
(読売テレビ「あすリートPlus」3月5日放送)
LIVE配信
関連記事
おすすめ記事
- 第523回 2024年11月23日放送
- 【アーチェリー】 パリ五輪代表 野田紗月(24=ミキハウス)
〜日本のエースアーチャーが見据える未来〜