「新天地で覚醒」
去年の12月に行われた現役ドラフト。今回の主人公は、福岡ソフトバンクホークスから移籍し、今シーズンから阪神タイガースでプレーしている大竹耕太郎投手です。
移籍後初登板となった4月8日のヤクルト戦では6回を投げ3奪三振無失点の好投。2020年10月25日西武戦以来、895日ぶりの勝利をあげました。
(大竹)「満員のファンの皆さんの前で初勝利できて嬉しかったし、ファンの皆さんの応援には後押しされたので感謝しています」
開幕から安定した投球でチームを勝利に導き、好調・岡田阪神の原動力となっています。
(大竹)「左右問わずしっかり内角を見せていけるところが自分の強みだと思っていますし、緩急をうまく使って抑えていくのが持ち味だと思っています。やるべきことをやれば、そんなに大崩れすることはないと思っていたので自信はありました」
「野球人生は試練の連続」
新天地で快投を続ける大竹投手ですが、ここまでの野球人生は試練の連続でした。名門・早稲田大学では1年生から試合に出場するなど活躍を見せていましたが、上級生になるとケガに悩まされ、結果を残すことができない日々を過ごしました。
プロの世界には育成ドラフト4位、1軍には出場できない形でソフトバンクに入団しました。その後は2軍で結果を残し、支配下登録を勝ち取りましたが、安定した成績を残すことができず、ここ2年は0勝と苦しい状況が続いていました。
(大竹)「このまま野球人生が終わってしまうと思った時もありますし、グランドに行くのもしんどいと思ったり、何の為に野球をしているんだと思った時期もありました」
出口の見えない日々の中で訪れた転機。早稲田大学の大先輩である、岡田彰布さんが監督を務める阪神への移籍が決まりました。
(大竹)「今後の野球人生に向けて、この28歳の1年がすごいターニングポイントだと。自分の中で位置づけがあるので、ここでしっかり投げるか投げないかで、向こう何年いけるかいけないか、というのに関わってくるというのは、すごく感じているので。今6年目ですけど、今年が一番【やってやろう】という気持ちが強かったです」
「好調の秘訣は…」
勝負の1年と意気込み、野球漬けの毎日を送る大竹投手が大事にしているのは1人の時間だといいます。家に花を買ってきて花瓶に生けたり、大好きな餃子を作ったりとおうち時間が好調の秘訣となっています。
(大竹)「去年の秋くらいから急に調子がよくなったので、(花を生けたり 料理をしたり)それをやり出してから
。何かやっているけど、無心でぼーっとしているみたいな。料理もそうですけど、そういう時間がストレス解消なのかなと思います」
「18年ぶりの“アレ”へ」
育成選手としてスタートしたプロ野球人生。何度も挫折を味わったからこそ1軍で投げられる喜びを感じ、感謝の想いを忘れずマウンドへ上がる大竹投手。
(大竹)「大学の大先輩を胴上げできるように貢献したいな、という気持ちが強いです。“アレ”した時に自分の力が大きな一つのパーツになれたらうれしいな、と思っています。」
進退をかけて挑むと覚悟も持って戦う大竹耕太郎が、18年ぶりの“アレ”に向けチームを引っ張ります。
そして、放送後5月27日の試合に先発した大竹投手は、巨人打線を7回無失点に抑え、両リーグトップの6勝目をあげました。チームはこれで7連勝、両リーグ一番乗りで30勝に達成しました。降板後、打線の援護を受けた際には思わず涙する一幕も見られます。チームを上昇気流へと導くピッチング、大竹投手の今後の活躍に期待が高まります。
大竹 耕太郎 otake koutaro プロフィール
1995年6月29日 27歳 熊本県出身
済々黌高等学校 ― 早稲田大学 ― 福岡ソフトバンクホークス ― 阪神タイガース
ポジション:ピッチャー 左投げ
好きな食べ物: 餃子
(読売テレビ「あすリート」5月27日放送 ※放送後一部追記))
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