左のエース父と二人三脚で歩む「A.R.E」への道！阪神伊藤将司

第 456 回

2023年8月5日放送

左のエース　父と二人三脚で歩む「A.R.E」への道！阪神　伊藤将司

2023年8月5日放送 / 野球

阪神タイガースあすリート（TV番組）伊藤将司

「変わらぬ絆・父と歩む野球人生。」

プロ3年目、正確なコントロールとキレのある変化球で打者を打ち取る阪神タイガース・左のエース、伊藤将司投手。2021年にドラフト2位で阪神タイガースに入団すると、即戦力として活躍します。

プロ1年目には球団史上2人目となる新人左腕での二桁勝利をマークし、2年目には両リーグ最多となる6度の完投を達成するなど、チームの柱として躍動してきました。

野球を始めたのは小学1年生の頃だったといいます。

（伊藤）「お父さんが野球をやってたんで、その影響で始めました。1日やって、楽しいと思えたスポーツが野球」

地元の少年野球チームに所属し、本格的に野球に打ち込み始めます。そんな伊藤投手の姿を見た父の正宏さんは、あとを追うように自分自身もチームのコーチに就任。指導だけでなく、実家の“伊藤牛乳店”の前に練習環境を用意し、どこでも伊藤投手が練習できるようサポートするなど親子二人三脚で野球に打ち込んできました。そんな親子の関係は、プロ入り後の今でも変わりません。

（父）「LINEで登板日の前に『楽に投げろ』とかいろいろ入れるんですけども」
（伊藤）「『頑張れ」とか『力抜いて行けよ」みたいな、すごい上から来るっす(笑)」

どれだけ成長しようとも、常に気になるのが息子という存在。プロ野球選手という立場になってもなお、登板日前には必ず応援メッセージを送り、伊藤投手をサポートします。

「好投も…結果に結びつかず苦しむ日々」

周囲の期待を背負い、迎えたプロ3年目となる今シーズン。序盤はケガで出遅れるも、復帰後は好投の連続でした。復帰初戦では完封勝利、防御率もシーズン前半を終えて2.51と好調をキープします。

しかし、その好投とは裏腹に、1年目・2年目で積み重ねてきた“勝利”という結果は得られず。前半戦は12試合を投げるも、3勝4敗という結果に終わりました。

苦しい状況に置かれる中、それでもマウンドで投げ続けられたのは、普段と変わらず届き続ける父からのLINEのおかげでした。

（伊藤）「今年は勝ち負けに運がなかった時期があったんで、そういう時は助かりました。やっぱりちゃんと見てくれてるんだなとは思いました。」

どんな状況でも自分の味方であり、常に全力で応援してくれる父という存在。何気ない「頑張れ」の言葉が心の支えになったといいます。
そんな伊藤親子には共通の趣味があります。それがゴルフです。毎年、年末には親子で真剣勝負をしており、今まで一度も父に勝ったことがなかったそうですが、今年ついに…！

（伊藤）「今年初めて勝ちました！よっしゃ、勝ったぞ、みたいな。練習しとけよみたいな(笑)」
（父）「勝てませんでした。でも大人になってやれるとは思っていませんでしたので、嬉しいです。」

親に初めて勝った喜びから、思わず無邪気な一面が出た伊藤投手。そして変わらない息子との距離感に嬉しさがこみ上げた父の正宏さん。この親子の仲の良さこそ、強さの源なのかもしれません。

「父の言葉を胸に、今日もマウンドに立ち続ける」

勝ちに恵まれないシーズン前半を、父の言葉を支えに投げ抜いた伊藤投手。後半からは流れが変わり、投打もかみ合って連勝。さらに8月13日時点では4連勝するなど、一気に勝ち星を積み重ね、チームトップタイとなる7勝に到達しました。

（伊藤）「二ケタ勝利というのも全然間に合いますし、規定投球回数を絶対達成したい、という気持ちは強いですね。やっぱりチームがA.R.E.できるように貢献出来たらいいなと思います。」

父の言葉を胸に、勝利を目指してマウンドに立ち続けてきた伊藤投手。阪神ファンの誰もが願う18年ぶりのA.R.E.に向けて、期待を一身に背負い、虎の左のエースは腕を振り続けます。