久光スプリングス 3-0 トヨタ車体クインシーズ
11月1日、姫路市立中央体育館(ヴィクトリーナ・ウインク体育館)で行われたバレーボールV1リーグ第6戦。
久光スプリングスは今シーズンまだ勝ち星のないトヨタ車体と対戦し3-0、危なげなくストレート勝ち今季初の連勝を飾りました。
第1セット 久光スプリングス 25 – 21 トヨタ車体クインシーズ
第2セット 久光スプリングス 25 – 20 トヨタ車体クインシーズ
第3セット 久光スプリングス 25 – 21 トヨタ車体クインシーズ
戸江主将
「2連勝できて良かったです。 土日でメンバーを固定しないのは難しい面もありますが、相手にとってはやりづらさがあり武器になると思います。
まだ完璧ではないが、今週は土日で良い戦い方が出来たのでこれをプラスに来週にむけて勢いを付けていきたいと思います。」
とチームの課題である世代交代に、一定の手ごたえを感じた様子。
次戦は今週7日(土 滋賀県立体育館(ウカルちゃんアリーナ)で4戦全勝負けなしの強敵 東レアローズと対戦します。
つなぐ 支える 盛り上げる 二人のリベロに注目!
主将 戸江真奈(26)プロフィール
【取材雑感】
バレーボールを試合会場で見ると当然ながらボールの行方を追ってしまいます。
ボールを追いつつも、気になるプレーヤーがいました。
その人は……アタックを決めることはなく、まして点を決めることは極めて少ない。
長いシーズンにおいても皆無と言えるでしょう。
その人は今シーズンから久光スプリングスの主将となった戸江真奈選手です。
ポジションはリベロ、守りのスペシャリストです。
チームの守護神を務める戸江選手はスパイクを拾い続け、動き続けます。
点を取ることはありませんが、レシーブでチームを勢いづけ、勝利に導きます。
サーブレシーブ成功率はリーグ2位の74.1%。守備からリズムを作っていきます。
自分では決めることはない分、他の選手がスパイクを決めた時の戸江選手の喜びようはバリエーション豊かです。
思わず飛び跳ねることもあれば、天を突くように腕を伸ばすことも。
我がことのように喜ぶその姿は、主将としても、プレーヤーとしても、勝利のためチームの貢献者であることが見て取れます。
ミスした時も決して沈まず、自分でも、他の選手でも、次のプレーへと切り替えられるように声を上げ続けるその姿。
ボールを追いかけるのではなく、コート上の戸江選手を追いかけるのもひとつの楽しみ方かもしれません。
もう1人、気になるプレーヤーがいます。
座安琴希(30)プロフィール
その人はごく自然にコートに入ります。派手なアクションもなく、気負うこともありません。
座安琴希、30歳。ベテランと呼ばれる領域に達するものの、どこか飄々とした雰囲気を漂わせ、チームを盛り立てます。
無骨な空気さえ醸す姿は侍のようです。(女性に対して適切な表現ではないかもしれませんが)
チームのホームぺージの座安選手の座右の銘は「艱難汝を玉にす」とあります。
「人は困難や苦労を乗り越えることによって、初めて立派な人間に成長するということ」
2016年のリオ五輪では、その守備力を買われ最終予選でメンバー入りを果たし、その後は、フランスのRCカンヌへ移籍、その豊かな経歴の裏には数え切れないほどの困難があり、それを乗り越えて今の自分がある、と感じているのでしょうか。
チーム状況や出場機会、なんてことは気にするそぶりもなく、淡々とボールを拾い、球筋を見極め、またコートを出ます。
163cmの戸江主将と159cmのベテラン座安。高さが絶対視されがちなバレーボールにおいて、つなぐことの大切さを体現する2人の選手のプレー。
カメラ越しではなく、ぜひ会場で見てもらいたい! そう思ったトヨタ車体戦でした。
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