静岡国際陸上では学生歴代5位タイ、セイコーゴールデングランプリではひざの痛みがありつつも、日本人3位という好記録を叩き出し、今シーズンも調子を上げつつある壹岐あいこ(スポ健4年)。立命館の学生として陸上競技をするのは最後の年となった。今シーズンの目標と立命館で過ごした4年間について語ってもらった。

 今でこそ、様々な大会で優勝しその活躍が有名になっているが、入学してすぐは芽が出なかったという。「高校と大学の練習環境のギャップに体がついていかなかった。大学1年生の時のタイムは100mでは自己ベストから0.2秒、200mでは0.8秒遅くなった」と当時のことを振り返る。良くも悪くも数字に成果がすべて出る競技であるからこそ、練習しても練習しても結果がついてこず、焦りを覚えたという。

この壁を打破するきっかけとなったのが、大学2年生の時である。「大会が延期、中止となったので気楽に練習できたし、今自分は何をすべきかを考えることができました」と新型コロナウイルスの自粛期間が自らの転機となったことを教えてくれた。

自らの課題を乗り越えて迎えた大学3年生。東京オリンピック4×100mリレーの補欠メンバーになり、世間の注目を一気に集めた。今年5月に行われた静岡国際陸上でも壹岐選手にサインをもらいたいという中高生が会場の外で待っている姿を見て、知名度の高さと人気を改めて感じた。素晴らしい陸上選手とはいえど、一大学生でもある。メディアに注目されることにプレッシャーは感じないのかと尋ねると、「注目されるからこそ応援していただけると思っているのでプレッシャーに感じていることはないです。ただ、調子が悪い時には、SNSに心無いことを書かれることもありますが、それも頑張ろうと思う活力です」と淡々と答えた。この受け答えで、壹岐あいこのアスリートとしての心意気に触れた気がした。

壹岐の目標は去年果たせなかった、「世界陸上で日本代表としてリレーを走ること」。そのために、1か月後の日本選手権での上位優勝を目指している。臙脂のユニフォームを着て走る姿を見ることができるのはあと少し。その一瞬一瞬を目に焼き付けたい。

文責 立命スポーツ編集局 近藤優香

壹岐あいこ Iki Aiko プロフィール

2000年11月27日生まれ 21歳
滋賀県出身
スポーツ健康科学部4年生
専門種目は100m、200m
ベスト記録は100m:11秒58、200m:23秒62

<過去の成績>
中学時代に4×100mリレーで全国優勝を経験、インターハイ4×100mリレー準優勝(2,3年時)、高校3年生でインターハイ200m優勝を経験。大学3回生の時に、日本陸上競技選手権大会で好記録を残し、東京オリンピック4×100mリレーに補欠メンバーとして選出。
4回生になり迎えた今シーズンも静岡国際陸上で200m自己ベストをたたき出すなど調子を上げている。

<今シーズン成績>
・4月2日京都学生陸上競技対校選手権大会女子200mタイムレース総合結果 1位 24.42
・5月2日静岡国際陸上競技大会 女子グランプリ200m 4位23.62
・5月8日 セイコーゴールデングランプリ陸上2022東京 女子200m 6位23.95

関西インカレ2022 ライブ配信予定

Day1 トラック競技 https://ytv-athlete.jp/lives/22686 ★13:00 女子100m予選
Day2 トラック競技 https://ytv-athlete.jp/lives/22793 ★11:15 女子100m準決勝 ★11:45 女子100m決勝
Day3 トラック競技 https://ytv-athlete.jp/lives/22795
Day4 トラック競技 https://ytv-athlete.jp/lives/22798

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