“いい素材がいっぱい”次世代のタイガースを担う若虎たちに注目

今シーズン球団初の連覇を狙うタイガースは、首位と2.0ゲーム差(2024年9月17日時点)。残り少ない試合数の中、追い上げを見せています。
そんな中、チームでは今シーズンもファームから勢いのある若虎がデビューしています。今後注目の選手たちに話を聞くために、「あすリートPlus」ナビゲーターの赤星憲広さんが兵庫県西宮市の阪神鳴尾浜球場を訪れました。臨時コーチとして選手の指導にあたっている赤星さんも、若虎への期待が高まっています。
赤星「1軍の選手たちは2連覇を目指して頑張っていますが、2軍でも来年以降のチームを担ういい選手が多いです。いい素材がいっぱいいるなと感じるので、何人かにインタビューをしたいと思います」
支配下登録を狙うスピードスター 福島圭音選手

今年の育成ドラフト2位で白鴎大学から入団したルーキーの福島圭音選手。1番の武器は、50メートルを5秒8で駆け抜ける俊足です。赤星さんも、自身の現役時代よりも確実に速いと絶賛します。
赤星「最近は盗塁でも多少自信がついてきたように見えますが、プロの世界をどう感じていますか?」
福島「アマチュアより当然レベルも高いですし、盗塁をしようにもちょっと壁を感じています。工藤コーチや上本コーチといろいろ試して、成功するにつれて自信がついてきたという感じですね」
プロの高いレベルの中でも、打ってから1塁までの全力疾走のタイムは通用すると、自身の走力に自負があると言います。
福島選手から走塁について赤星さんに質問がありました。
福島「赤星さんの時代は今よりデータが少なかった中で、試合中に相手の癖とかを見て人文で分析していたんですか?」
赤星「今の時代はデータがたくさんあってありがたい部分もあると思うけど、塁上に行った時にどれだけいろんな情報があっても、あんまり考えないようにするというのもいいスタートを切るには大事だと思うし、まずは自分の性格を分かっておかなければならないと思う。僕はどちらかと言うと、情報を入れたら入れただけ動けるタイプだったので、よく入れてました」
福島「頭いいんですね(笑)」
赤星さんから盗塁の極意を授かった福島選手。今目標としているのは、近本光司選手です。
福島「あれだけ打って走れる近本選手、“走るだけじゃない”というところが魅力だなと思います。1日1日必死に戦って支配下を勝ち取れるように頑張ります」
“世代No.1ショート”の呼び声 山田修也選手

U-18日本代表にも選出され、仙台育英高校から今年ドラフト3位で入団した山田修也選手は、広角に打ち分けるシャープなバッティングに加え、18歳にして安定感抜群の高い守備力が魅力です。1軍デビューを目指す思いを赤星さんが聞きました。
山田「プロ野球は、高校と違って1日ずっと野球しかやっていないので、少し疲労も出てきてはいますけど、徐々に慣れてきている感覚はあります」
赤星「自分の中での1番のアピールポイントはどこだと思います?」
山田「やっぱり守備力かなと思います。肩の強さとかハンドリングとか。守備の要と言われているポジションで守りたいと思っているので、ショートへのこだわりは強いです。1軍に上がるためには、周りを見る状況判断や技術面以外のことでも課題が多くあるので、試合を重ねながらやっていけたらと考えています」
ルーキーらしからぬ冷静さで自己分析する山田選手について、ファームを指揮する和田豊か監督は、その姿をかつての名ショート・鳥谷敬選手に重ねます。
和田「普通高卒で入ってくると1年目は捕球することに必死だと思うんですけど、山田選手は次のプレーを考えながら補球できる、かつスローイングが安定していますので、守備だけで言えばもう今1軍に送り込んでも十分守れるかなと。何年後かにはレギュラー争いをしてチームの中心として…鳥谷選手に追いつけ追い越せというくらいのレベルにいけるかなと思います」
山田選手の目標は…。
山田「ゴールデングラブは絶対取りたいと思いますし、トリプルスリーも狙っていきたいと思います」
再起をかける虎のドクターK 髙橋遥人投手

2018年にプロ1年目で初先発初勝利をマークし、伸びのあるストレートを武器にかつて“エース候補”と注目を集めていた髙橋遥人投手。しかし、トミー・ジョン手術、左尺骨短縮術、左肩関節鏡視下クリーニング術と、度重なる怪我の影響で戦線離脱を余儀なくされ、育成枠からの再出発となりました。
赤星「この2年間辛い期間だったと思うんですけど…」
髙橋「早く1軍に復帰したいと思いながらも何回も手術して、やっぱり気持ちの浮き沈みは最初の頃はありました。去年チームが優勝した時も、自分はシーズン通して何にもしていないので、本当に1野球ファンとしてというか、客観的に“すごいな”と思うくらいでした。それでも、トレーナーさんとかいろんな人が動いてくれているし、応援してくれるファンの人たちも…そういうのがなかったら頑張れなかったかなと思います」
赤星「僕も現役時代の最後、リハビリして頑張っていたんだけど、もう1回グラウンドに立てなかった。それだけがすごく心残りだったので、髙橋投手にはもう1回甲子園のマウンドに立つ姿をぜひ見せてもらいたいなと思います」
髙橋「そこは本当に頑張りたいです」
今年4月に髙橋投手は約2年ぶりとなる実践登板をしました。復活へ向け模索を続ける髙橋投手について、ファームの和田監督も期待を寄せていました。
和田「彼の投球に対しての勉強はすごい。ねじ伏せることもできるし打たせて取るピッチングも少し覚えつつありますので、新しい遥人がもう少しで見られると思います。ファンの皆さんもすごく期待して待っていただいていると思うんですが…もう少し、もう少しお待ちください」
7月20日、髙橋投手は背番号29で支配下に復帰しました。そして、8月には3年ぶりの1軍登録を果たします。猛虎の一員として連覇に貢献できるか期待がかかります。
髙橋「手術もさせてもらって背番号も今年から変わって。投げられなかった分、ここからそれを返していけるように一生懸命頑張っていきたいなと思います」
日々牙を研ぐ若虎たち。ここから何人の選手がスターの座に駆け上がるのか、目が離せません。
毎週(日) あさ6:00 読売テレビ地上波で放送

「あすリートPlus」 は、読売テレビで毎週土曜日に放送中の「あすリート」の拡大版として、この4月にスタートした関西のアスリートたちを紹介、追跡取材してご紹介する番組です。
「あすリート」の3分では伝えきれない物語や密着映像、地上波で観られなかった陸上の日本インカレ、関西インカレ、高校サッカー、ボーイズリーグ、中学バレーなどのスポーツ配信サービス「あすリートチャンネル」の中継コンテンツのダイジェスト版も「あすリートPlus」で放送していく予定です。
土曜放送の「あすリート」のファミリー番組として日曜放送の「あすリートPlus」をお楽しみ下さい。
(7月28日放送)
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