日の丸を背負うための登竜門 JOCジュニアオリンピックカップ~第37回全国都道府県対抗中学バレーボール大会

2024年01月04日 / バレーボール

未来のオリンピック選手を輩出する大会 全国都道府県対抗中学バレーボール大会 決勝の激闘

第37回全国都道府県対抗中学バレーボール大会 開会式の様子

2023年12月にJOCジュニアオリンピックカップ、全国都道府県対抗中学バレーボール大会が開催されました。オリンピック選手を多数輩出しているこの大会は、今回で37回目となりました。

都道府県の12名の選抜チームによる全国大会で、各中学校から3名まで選出することが可能です。男女それぞれ48チームが日本一を目指して戦いました。「あすリートPlus」では、決勝戦の激闘をお伝えしました。

女子の頂点に挑んだ大阪北選抜と大分選抜 両エースの活躍が命運を握る

女子決勝戦でのエースの戦い

女子決勝戦に勝ち上がったうちの1チームは大阪北選抜。エースは強豪・金蘭会中学のアウトサイドヒッター・中山沙也(さや)選手です。広い視野とキレのあるスパイクで、チームキャプテンで大阪国際中学の磯邊萌心(いそべ・めぐみ)選手からも絶大な信頼を置かれています。

(磯邊)「中山選手はチームが苦しい時に必ず決めてくれたり、チームを引っ張ってくれたりするところが頼りになります。決勝では自分たちの流れで試合をすることを目標にして、必ず優勝できるように頑張ります」

決勝戦に進んだもう一方のチームは、大分選抜です。182cmの長身、植田南中学3年の忠願寺莉桜(ちゅうがんじ・りおん)選手がエース。左から繰り出す強烈なスパイクが武器で、16歳以下日本代表メンバーにも選ばれた逸材です。

(忠願寺)「ここまで来たからには絶対日本一をとって、支えてきてくれた方々にしっかり恩返しができるように頑張ります」

フルセットの激闘を制した大阪北選抜 2大会ぶり4度目の優勝

2大会ぶり4度目の優勝を果たした大阪北選抜

Asueアリーナ大阪で行われた3セットマッチの決勝戦。あすリートチャンネルの中継では、解説に現日本代表の林琴奈選手(JTマーヴェラス所属)を招きました。金蘭会中学時代には大阪北選抜のキャプテンとしてこの大会を経験し、優秀選手賞を受賞しました。

高さのある大分選抜に対し、大阪北選抜は磨いてきたブロックで対抗。エースの中山選手の3連続ポイントもあり、第1セットは25-22で大阪北選抜が先取しました。

第2セットでは、大分選抜のエース・忠願寺選手が魅せました。高さのあるスパイクを巧みに打ち分け得点を重ねます。さらにサービスエースを奪うなどして、26-24で勝利。フルセットに持ち込みました。

第3セットは、両チームのエースの意地のぶつかり合いとなりました。中山選手と忠願寺選手の打ち合いで、20-20に。ローテーションで両エースが後衛に回りました。ここで大阪北のキャプテン・磯邊選手からレフトからのスパイクを決めます。勢いづいたチームは一気に4連続ポイント。

マッチポイントを迎えました。最後はサーブで崩し、セットカウント2-1で大阪北選抜が2大会ぶり4度目の優勝を決めました。

中継の解説を務めた、日本代表の林琴奈が感じたこと

中継の解説を務めた日本代表の林琴奈選手(JTマーヴェラス所属)

試合後、中継の解説を担当した林琴奈選手が両エースを讃えました。

(林)「大阪北選抜の中山選手はレシーブもすごく上手いなと思いましたし、3セット目なのに打点の高さも上がっていて、疲れを感じさせないプレーをたくさん見せてもらいました。大分選抜の忠願寺選手は、負けている場面でもキャプテンとして明るい表情でチームを奮い立たせるところが、心に来るものがありました。そういった選手がこれからどんどん強くなっていくんだなと思いましたし、頑張ってほしいです」

男子は大会最多タイ7度目の優勝 圧倒の福岡選抜

新山選手の活躍がチームを勝利に導く

男子の決勝は京都選抜と福岡選抜の対戦でした。注目は、16歳以下日本代表にも選ばれた福岡選抜のエース、学業院中学の新山明(しんやま・あきら)選手。

コースを打ち分けることができる力強いジャンプサーブのほか、身長180cmながら3m15cmを誇る最高到達点から繰り出すスパイクで次々と得点を重ねました。25-15で第1セットを奪いました。第2セットも終始リードする展開で、25-20。ストレートで京都選抜を下し、福岡選抜は大会最多タイ、7度目の優勝を果たしました。

新たなステージへ進む選手たち 日の丸を背負う日まで

またひとつ階段を上る

中学バレーのカテゴリーを終え、新たな未来を進む選手たち。近い将来、日の丸をつけて戦う日が来るかもしれません。
大阪北選抜・中山沙也選手は決意を滲ませます。

(中山)「高校進学後はチームに必要な選手になれるように、そして高い実力と人間性を持てるように、感謝の気持ちを持ってプレーしていきたいです」

さらに無限の可能性を感じさせた大分選抜・忠願寺莉桜選手は、さらなる高みを目指します。

(忠願寺)「将来は日本代表で活躍する選手になりたくて。自分の課題を見つけて、その課題に向かっていくことを大切にして、将来の目標を叶えられるように頑張りたいと思います」

激闘を経てさらに成長する選手たち。これからの活躍から目が離せません。

毎週日曜日 あさ6:00  読売テレビ地上波で放送



「あすリートPlus」 は、読売テレビで毎週土曜日に放送中の「あすリート」の拡大版として、この4月にスタートした関西のアスリートたちを紹介、追跡取材してご紹介する番組です。
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(1月7日放送)

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