ことし9月に現役を引退した飛び込み界のレジェンド・寺内健選手 43歳。
長きにわたる競技生活は同時に度重なるケガとの闘いでもありました。
苦しみ抜いて、日本選手権31度の優勝・世界選手権7度出場・五輪6回の出場の快挙。
三十数年間の現役生活を思い返して、書き残した言葉が・・・「努力に勝る天才なし」。
[ 引退後、坂井丞選手の始動する寺内さん ]
日本では、競技人口が極端に少なく、その中で、兵庫県宝塚市のJSS宝塚スイミングスクールが本拠地となり過去多くの五輪代表選手を送り出してきました。
そのJSS宝塚で、小学校5年生の時から、ある指導者と二人三脚で世界レベルを目指したのが寺内健選手と恩師・馬淵崇英コーチです。
中国・上海から飛び込みの指導者として来日して、すぐに出会った寺内選手の才能にほれ込み“自分の夢を託す”とまで思い込んだという崇英コーチ。
その後日本に帰化し、なお一層、寺内選手の指導が本格化しました。
寺内選手は1994年の日本選手権で当時14歳の寺内選手が史上最年少優勝を飾りました。
そして2年後のアトランタ五輪に高校生・16歳で初出場、2度目の五輪出場となったシドニー大会の翌年には世界選手権では日本初のメダルを獲得しました。
その後も、一度引退を挟みますが通算6回の五輪出場を果たすなど、日本五輪史上にも稀有なレジェンドのひとりにその名を連ねました。
おととし延期になった東京五輪でも41歳でファイナリストに残るなど、世界から大きな注目を浴びました。
2023年は右ひざのケガに苦しみながら9月の日本選手権で自身通算31度目の優勝を飾り、来年2月に世界選手権出場権を獲得、その後、史上初7度目のパリ五輪出場も視野に入っていました・・・。
しかし、ケガには勝てず、引退を決意、日本選手権から2週間後の9月14日に引退会見に臨みました。
席上、30年以上にわたり指導を受けた、恩師・馬淵崇英コーチも寂しさの中でレジェンドの引退宣言に納得の表情を見せました。
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