最高の盛り上がりをみせた「リレー種目」
2022年5月25日から28日の4日間、たけびしスタジアム京都で開催された「第99回関西学生陸上競技対校選手権」。有観客でおこなわれた「関西インカレ」で、1番の盛り上がりをみせた「リレー種目」。各校が「関西のてっぺん」を懸けて、熱い戦いを繰り広げます。
4×100mリレー
注目が集まったのは、立命館大学、甲南大学、園田学園女子大学の決勝常連3チーム。スプリント強豪校の園田学園女子大学、関西インカレ女子100m2位の奥野由萌(おくのゆめ)をアンカーに起用して連覇を狙う甲南大学。
そして、2年間連続2位の立命館大学は、アンカーにエース壱岐あいこ(いきあいこ)を配し、優勝を狙います。
静寂を破る号砲が鳴り響き、レースがスタート。序盤から中盤にかけて、接戦を繰り広げながらも、各校、熱の入った走りで観客を湧かせます。勝利のカギを握る第4走。壹岐あいこが圧巻の走りを見せ、立命館大学を優勝へと導きました(45秒10)。
(榎本)「タイムは45秒20を目標にして、優勝出来たら200点満点と言っていたので達成できてよかったなと思います」
(永石)「チームで勝ちとった45秒10だと思うので素直に嬉しいです」
(臼井)「立命館大学には(壱岐)あいことリレーを組んで、日本一を目指すために入ったので、全日本インカレと日本選手権リレーに向けて頑張りたいと思います」
(壹岐)「私もこの立命館大学に入って、あやねっぴ(臼井文音)にすごいホントにいっぱい助けられたので、一緒に最後は優勝したいと思います」
優勝を果たし、それぞれに思いの丈を語る立命館大学女子リレーチーム。眩しい笑顔がはじけました。
また男子4×100mリレーは立命館大学(予選1位)、関西大学(予選2位)、近畿大学(予選3位)の3校に熱い視線が注がれる中、レースはスタートします。序盤から関西大学がリードする中、バトンパスで関西学院大学が台頭。
レース終盤には、リードする関西大学に近畿大学、関西学院大学が続き、実力が拮抗します。勝敗を分けたのは、第4走へのバトンパス。関西大学がスムーズなバトンパスを魅せ、さらにリード。アンカーを務める宮内和哉がそのまま追い上げてフィニッシュ(39秒36)。関西大学が決勝を制しました。
教えて、千里さん!
「あすリートPlus」番組ナビゲーターを務める福島千里さん。100m、200m、リレー種目、すべての日本記録を持つ日本スプリント界の最速レジェンドである彼女に、関西の大学生アスリートが「きいてみたいこと」とは!?
Q:「リレーは何走でしたか?苦手な走順はありましたか?」(壱岐あいこさん【立命館大学4年】)
―壱岐さんはアンカーが多いんですね。私は何でもやったことがあります。その時のメンバーによって変わっていましたね。1走は「早く終わっていいなぁ」と思うのと、4走は…練習が楽なのとか(笑)。2走や3走っていうのはバトンをもらう練習も渡す練習もしなくちゃいけないので、練習量が単純に倍になるので…。そこは大変かなって思っていました。
Q:「体重管理は大変でしたか?基準は重さ?体脂肪率?それとも自分の感覚?」(金武栞菜さん【神戸大学2年】)
―はい。(体重管理には)まぁまぁ苦労したほうだと思っています。私にとって速く走るために体重を維持することは、「体重を重くすること」だったので…。基準は自分の感覚でいいんじゃないかなと思います。
Q:「僕はやたら緊張するタイプです。緊張をどうコントロールしたらいいでしょうか。」(宮内和哉さん【関西大学3年】)
―「緊張しても大丈夫だ」と思っていれば大丈夫だと思います。なんでそう思えたかというと、私もすごく緊張するタイプだからです。緊張したときに「どうしよう、緊張してる!」って思わないように、「緊張しても大丈夫」と思っていれば、緊張していることにナーバスにならないので、大丈夫だと思います。でも宮内さん(質問者)は優勝していたし…大丈夫だと思います!
女子4×400mリレー
注目を集めたのは立命館大学。女子400mを制した松尾季奈から、400mハードルを制した山本亜美へのバトンパスで流れをつくります。その後も、立命館大学の集中力とパワーは底を尽きません。順調にアンカー工藤芽衣へとバトンが繋がれ、1度も1着を譲ることなく、完走(3分40秒86)。執念と貫禄で魅せた圧巻のマイルリレーに、観客は大いに盛り上がりました。
男子4×400mリレー
男子4×400mリレー決勝は、大会のフィナーレにふさわしい「激闘」となりました。
第2走は近畿大学を先頭に、立命館大学、そして関西学院大学と続きます。レース序盤から、痺れるような大接戦で観客を魅了。命運を分けたのは、第3走。関西学院大学の内野々諒が近畿大学からトップを奪い、一気にリード。
激闘の熱きバトンをアンカー、安藤礁吾に託します。2着と大きな差をつけてリードしていた関西学院大学が、観客席からの大きな拍手に包まれ、フィニッシュ(3分7秒40)。去年に引き続き、関西学院大学が有終の美を飾りました。
(山田)「自分の1番いいところである気持ちの面で、今回のレース展開を後に繋いでいけたかなと思います」
(片山)「たくましい後輩に助けられて優勝できたこと、嬉しく思います」
(内野々)「自分の位置で1位を渡すことを決めて走っていたので、最後も落ち着いて走ることができて良かったと思います」
(安藤)「ものすごく差をあけてくれたおかげで安心して走ることができました。本当に嬉しく思います」
灼熱の京都の地で母校への熱き思いがぶつかった、4日間。走って、跳んで、笑って、泣いて…。アスリートたちは「関西のてっぺん」を懸けて、来年もまた全力で戦い抜くことを誓います。
(読売テレビ「あすリートPlus」6月19日放送)
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