◇第41回総合関関戦前哨戦◇5月27日◇EXPO FLASH FIELD◇

【第1Q】関大7-0関学大
【第2Q】関大0-3関学大
【第3Q】関大3-7関学大
【第4Q】関大6-17関学大
【試合終了】関大16-27関学大

またしても関学大に屈した。2012年以来の勝利を目指した総合関関戦だったが、ランで幾度となくディフェンスラインをかいくぐられ、攻撃のリズムをつかみ切れず、無念の敗戦。秋季シーズンへ向け課題の残る結果となった。

関大側、関学大側ともにスタンドには多くの観客が詰めかける。会場が熱気を帯びる中、K三輪達也(法4=舞子高)のキックオフで試合開始。序盤はRB田中拓樹(人3=関大一高)、RB吉田圭太(商3=桜宮高)がランでゲインを重ねていく。しかし、フォルススタートで5ydの罰退を取られ、TD獲得には至らない。

それでも、その直後の守備でDL藤原航(経3=松陽高)が相手のパスを見事にインターセプト。オフェンス陣を含めたベンチ全員が大きな盛り上がりを見せ、攻撃権は関大へ。これでオフェンス陣のハートに火が付いたのか、ここからQB畑中佑斗(シス理3=関大一高)を中心に怒涛の攻撃を見せる。最後は畑中が残り5ydの地点から自らランを仕掛けTD。三輪のトライフォーポイントも成功し、7点を先制した。

第2QではDL永岡嵩大(文4=報徳学園高)が再三にわたりパスをカット。DL永良優伍(人4=東洋大付属姫路高)も気持ちの入ったタックルを見せ、相手に自由を与えない。終盤にフィールドゴール(FG)で3点を返されるが、追加点は許さず、4点のリードを保って前半を終える。

迎えた後半。ここから関学大が試合を支配し始める。QBサックで9ydをロスされ、4thダウンで攻撃権を譲ると、度重なるランで守備陣の間を突かれ、徐々に自陣のエンドゾーン近くまで押し込まれる。LB清本壮志(経3=関大北陽高)も必死のタックルで抵抗するが、最後はまたしてもランプレーでTDを奪われ、この試合で初めてビハインドを背負った。

だが関大もまだまだ負けてはいない。RB笠田護(経2=滝川高)がランでこの日チーム最長の14ydをゲインし、攻撃をけん引。その後エンドゾーンまで約50ydの地点でFGを選択した。キッカーは三輪。「いつも通り蹴ろうと思った」(三輪)と、低く蹴ったボールはゴールポストの間を抜け、3点を獲得した。三輪の一撃で同点に追い付き、一気に反撃ムードが高まる。

ところが、ここから相手オフェンスの多彩な攻撃に守備陣が対応し切れずに攻め込まれ、TDとトライフォーポイントで7点を追加された。直後の攻撃では、QB入佐一輝(情4=関西大倉高)から吉田へパスを通せば、負けじと笠田もランで攻め込む。だが、三輪がFGを狙った場面でまさかのキックミス。得点を奪うことができない。しかし、DB政岡和志(法3=豊島高)が見事なパスカットを連発し、相手に傾きかけた流れを食い止める。「政岡ナイス」とチームメイトから労いの言葉をかけられ、笑顔を見せた。

すると直後、吉田が見事なロングランでTD。会場を大いに沸かせる。1点差まで詰め寄り、逆転へ向けベンチも声を枯らして仲間を鼓舞したが、その後再びTDを許す。これ以上のリードは許すまいと、DB小池元基(経3=関大一高)、DB浜島康太朗(環都3=南山高)が気迫のタックルで意地を見せるが、最後はFGを決められ万事休す。宿敵相手に白星を挙げることはできなかった。

春季シーズンはこれで4連敗。フルメンバーが出場した試合では依然勝利できていない。来週と再来週にはそれぞれ早大、法大との定期戦が控えており、タフな日程が続く。だがこれは「西日本選手権や甲子園ボウルに出ることを想定」(松浦雅彦監督)してのものだ。秋シーズンにつなげるためにも、必要なのは勝利のみ。今こそ“関西大学KAISERS”の真価が問われる。【文:長尾洋祐/写真:奥井健太・中西愛】

▼松浦監督
「特に今日は勝ちたかった。最後は引き分けを狙うことも考えながらゲームをアジャストしていったところはあったけど、関学大の方が一枚上手で、同点にすることができず、このような点差になって悔しい。課題は集中力。まさかのミスが出るというところは、やはり当たり前のことを当たり前にできていないということ。日々の練習にもっと意味や気持ちを込めて取り組まないといけない。(次戦へ向けて)もともと1週間おきに早大、法大と試合を組んでいるのは、秋に西日本選手権や甲子園ボウルに出ることを想定してタフなスケジュールを組んでいるので、何が何でも絶対に勝つ」

▼OL山田周平主将(人4=関大一高)
「みんなの前でも言ったけど、本当に悔しいというのが率直な感想。関学大に比べて自分たちの方が勝つことに対する執着というか、そういうところが足りていなかったのが敗因だと思う。(来週に向けて)目の前のプレーや行動の一つ一つが試合に出るということが今日の試合の結果に表れたので、そういったところからしっかりと詰めて、勝ちにこだわるところを練習からやっていきたい。早大も法大も関東の強豪チームなので、春季シーズンだからということは関係なく、勝つことを大前提において試合に臨みたい」

▼畑中
「個人としては、TDを取ることができたのうれしかった。周りの10人に助けられたし、きれいに道を開けてくれた。周りに感謝している。自分としても、もっと試合に出られるようにしたいし、チームの勝利に貢献できるように練習していきたい。今日見つかった課題はチーム全体でたくさんある。それを一人ひとりがつぶしていって、来週は絶対に勝てるように頑張りたい」

▼吉田
「この2週間、関学を倒すことに懸けてきたけど、RBだけで3つもファンブルがあるので、それは素直にとらえてこれから取り組んでいきたい。練習と試合は全く違うので、練習のときから常に試合を想定していきたい。自分は犠牲にしてでもボールは守るくらいの強い気持ちを持ってやっていきたい。あとは、秋に絶対借りを返すために、今日の敗戦を忘れずにやっていきたい。残り2戦は関東勢だけど、しっかりと自分たちのフットボールをして勝ちにいきたい」

▼三輪
「めっちゃ悔しいです。キッキングで負けてしまったので、秋はやり返したい。(第3QのFGを振り返って)少し追い風だったので、届かない距離ではないなと思っていた。力を抜いていつも通り蹴ろうと思って蹴ったら上手く入って良かった。今日は本当に勝ちたかったので、負けたらこれから勝てないというくらいの気持ちだった。いつも通りということは意識していたけど、ある意味自分を追い込んで、その中でも落ち着いてできたかなと思う。キッカーは本来全部決めなければいけないとは思うけど、試合中は何が起こるか分からない。外した後が重要だということは意識してやっている。でもやはり負けにいっている試合はないので、全部決めていい形で春シーズンを終えたい」

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