ルーキーイヤーに大活躍!「夢見た場所に」日本代表キャップも獲得

根塚洸雅選手(東海大仰星高校ー法政大学ークボタスピアーズ船橋・東京ベイ)

5月20日。国立競技場で行われたラグビー・リーグワンのプレーオフトーナメント決勝。
クボタスピアーズ船橋・東京ベイが昨シーズンの王者である埼玉パナソニックワイルドナイツに勝利し、初優勝を果たしました。優勝メンバーの1人が兵庫県尼崎市出身、根塚洸雅(ねづか・こうが)選手。

ポジションは、トライゲッターのウイングです。スピードを生かした豪快なランで、ルーキーイヤーの昨シーズンは新人賞、そしてリーグのベスト15に選ばれました。その活躍が認められ、日本代表にも初選出されたのです。去年6月にはウルグアイ戦で日本代表デビュー。初キャップの試合でトライを取りました。

(根塚)「自分が夢見た場所にやっと立てました。あのジャージを着て日本代表として戦えたことで、自分の中で1つ夢が叶ったなと。本当に嬉しかったですね」

華やかさの裏側で…突然の病気 運動が許されなかった少年時代

運動が許されなかった少年時代を経て

根塚選手は高校時代に花園で準優勝。法政大学ではキャプテンを務めるなど、順調な競技生活に見えますが、過去にはつらい経験をしてきました。

(根塚)「小さい頃からずっと運動好きでラグビーもやってきたんですけど、小学4年の頃に不整脈という心臓の病気で。普通の人の半分ぐらいの血液の供給量になってしまって…。鬼ごっこさえできなかったし、運動ができなかったあの時が人生で1番きつかった時期かな。本当にきつかったなという思い出があります」

小学生の根塚選手を突如襲った不整脈。当時の様子について、両親にも話を聞きました。

(父・万博さん)「動くのが好きな子なので、それをセーブされているというのは非常にかわいそうでした」
(母・朋美さん)「病院の日はいつも私と2人でバスで行ってたんですけど、行きは2人とも無言なんです。私もかわいそうだなと思っていたし、本人もこれからどうなるか全然わからなかったので…。下を向きながらとか、空を見ながらとかして歩いていました。“なんで俺だけなん?”、“なんで俺だけ動かれへんの?”と言っていました」

先の見えないもどかしい日々でしたが、中学生の半ばに奇跡が起こりました。心拍数が通常に戻り、医師から「このままラグビーを続けていい」と言われたのです。症状が快方に向かった根塚選手は、大好きなラグビーを24歳になった今でも続けています。

「自分が話すことでエネルギーを与えたい」辛い経験のことを話し人々に笑顔を

エネルギーを与えられるプレーを


(根塚)「不整脈のことは大学まで隠していたんです。振り返りたくないし、思い出したら苦しくなるし。でも、プロの世界に入って、ラグビーをしてお金をもらうという立場になって、しんどい方にもエネルギーを与えてあげないといけないなと思って、話すことにしました」

笑顔を与えられるような選手になりたいということを、1番のテーマに掲げている根塚選手。同じような苦しい環境の人々に元気になってもらい、ラグビーを楽しんでもらえるようにと、プレーに励みます。

根塚洸雅 NEDUKA KOGA プロフィール

1998年9月15日生まれ 24歳 173cm82kg
兵庫県尼崎市出身
東海大仰星高校―法政大学―クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
ポジション:ウイング
趣味・特技 映画、サウナ、コーヒー、買い物

(読売テレビ「あすリート」5月20日放送 ※放送後一部追記)

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