【あすリートPlus】 学生陸上・秋の陣「もっと速く、高く、遠くへ」
〜二十歳のハードラーと跳躍女子が躍動!〜

2022年09月19日 / 陸上競技

次に世界へ羽ばたくのは誰だ!?今、注目の関西出身大学生アスリート

世界をめざす学生アスリートに注目

日本代表として陸上界で世界の舞台に挑むアスリートたち。短距離の多田修平選手や坂井隆一郎選手、中長距離の田中希実選手。そして走り幅跳びの秦澄美鈴(はたすみれ)選手に、やり投げの武本紗栄選手。次に日本を飛び出すのは誰か?

番組では、秋のトラックシーズンが開幕した陸上界で未来のスターがその実力を競い合う、学生たちの全国大会「日本インカレ」を取材。二十歳の天才ハードラーと、3人の跳躍女子たちの活躍を追いました。

日本選手権二連覇!山本亜美 400mハードルチャンピオンが目指すインカレ初タイトル

先頭を走る山本亜美選手(立命館大学)

立命館大学2年、二十歳の山本亜美。専門種目はトラックを一周する400mハードルで、2021年、2022年と日本選手権二連覇中の新星です。ハードル競技の面白さを尋ねると、意外な答えが返ってきました。

(山本)「面白いところ!?えー、・・・わたし、ハードル好きじゃないです(笑)!まだハードルは…怖い。」

トップ選手ながら、ハードルに対して、まだ少し、自信を持てないでいる山本選手ですが、いざ、レースが始まると本領発揮!チャンピオンの実力を見せつけます。ことし9月に行われた大学生日本一を決める「日本インカレ」では、優勝候補の筆頭として注目を集めました。この大会初のタイトルをかけ挑んだレース。後半に差し掛かると一気に先頭に立ち、そのまま優勝。ずっと目標にしていた大学日本一の称号を手にしたのです。

(山本)「素直に優勝しか狙ってなかったので、嬉しい気持ちでいっぱいです!」

実は、去年の400mハードルは準決勝敗退。さらにケガのため、本来出場予定だったマイルリレー(4×400mリレー)のメンバーからも外れ、悔し涙の大会となりました。山本選手がスタンドから見守る中、マイルリレーを制したのは立命館。喜びに沸く先輩や同級生の姿に、心中は複雑だったといいます。

(山本)「一生泣いてたんで、見えてないです。ずっと涙があふれ出て、目の前がボヤボヤ!もう悔しい!悔しい!」

ことしは、その悔しさを晴らすリベンジの夏。山本選手がマイルリレーのアンカーを務めます。連覇を目指す立命館。二走の工藤芽衣選手(2年)が先頭争いに加わると、三走の吉岡里奈選手(3年)がトップに立ちます。

2番手の福岡大学、3番手の中央大学との差はほとんどなく、勝負はアンカー同士の争いへ。最後のバトンを受け取り、先頭に立つ山本選手。2番手を一気に引き離し、そのままバックストレートへ。最後まで伸びのある走行を見せ、立命館が連覇を達成(3分38秒43)。去年は眺めるしかなかった喜びの輪、今年はその中心で、笑顔を咲かせた山本選手。この大会、個人種目とリレーの2冠を達成しました。

(山本)「泣いちゃう(笑)去年、めっちゃ悔しい思いをしたからこそ、余計に日本一とれたのがすごい嬉しい気持ちでいいっぱいです。」

リベンジを果たした山本選手。20歳のハードラーには、大きな野望がありました。

(山本)「学生記録、日本記録すべての記録を塗り替えたい!全部の記録が山本亜美ってなるように頑張ります!」

悔しさバネに優勝誓うー跳躍女子学生たちの快進撃ー

高良彩花選手(筑波大学)

走り幅跳びで活躍する兵庫県出身の高良彩花(こうらあやか)選手(21歳)は、筑波大学でキャプテンをつとめるしっかり者。
157センチと小柄な彼女ですが、弾むような跳躍力は十代から日本のトップレベルで、2017年、2018年、2020年と過去3度日本選手権を制したジャンパーです。2018年にはアジアジュニア陸上選手権にも出場し、6m44の自己ベストをマーク。高校タイ記録で、アジアチャンピオンにも輝きました。

(高良)「やっぱり一番は試合で勝つことの楽しさが好きです。“よっしゃ見られてるぞ”ってくらいの気持ちで跳ぶようにしてます。」

迎えた大学最後の日本インカレ、4回目の跳躍で6m50という大ジャンプを見せ、35年ぶりの大会新記録、そして、高校以来の自己ベストも更新しました。

(高良)「4年間自己ベストが出なくて、悔しい思いをたくさんしてきた中で、自己ベストを跳べたってことが本当に嬉しいです。学生で日本一になるだけじゃなくて、秦澄美鈴選手を目標にしてるので、しっかり食らいついていけたらいいなと思っています。」

13m台連発で優勝!三段跳び船田茜理「14m飛ぶつもりで来た」

船田茜理選手(武庫川女子大学)


続いての跳躍女子は武庫川女子大学で、三段跳びの選手として活躍する船田茜理選手(22歳)。8月には、日本記録に迫る13m81を記録し、24年ぶりに学生記録を塗り替え、一躍、日本のトップジャンパーとなりました。

9月の日本インカレでは、13メートル台を連発。臨んだ3回目の跳躍で、13m56を跳び、ぶっちぎりの優勝!にもかかわらず、この結果に満足していませんでした。

(船田)「自分はきょう14m跳ぶ気で来ていたので、ちょっと悔しかった。“世界をめざす”って言ったらちょっと大きいですけど、でもやっぱり目に見えるとこまでは来てると思うので、日本を出て、海外でも活躍したい!出来るかな・・・・?頑張ります!(笑)」

絶対負けたくない!棒高跳び古林愛理 4m10で悲願の初優勝

古林愛理選手(園田学園女子大学)

こちらも兵庫出身、園田学園女子大学2年、棒高跳びの古林愛理選手(19歳)。1年生だった去年、日本インカレ4連覇を目標に掲げていたのですが、腰の痛みで優勝を逃してしまいました。

消えてしまった4連覇の夢。試合後は、涙で立ち上がることもできないほどだった古林選手。

(古林)「ああ、2位なんかと思ったら悔しすぎて。それも、同じ大学の子に負けたし…。自分は気が強くて、とにかく負けず嫌いなんで。」

-ここから3連覇―、そんな思いで臨んだ2度目の日本インカレ。4mのバーを1回でクリアして優勝を決めると、さらにバーを10cm上げ、これも一発でクリア。去年の雪辱を果たし、会心の初優勝をつかみ取りました。

(古林)「久々に腰の痛みなく、楽しく、棒高跳びが出来たことは楽しかったです。これから試合がまだまだ続くので、今年は必ず自己ベストの4m13は跳んで、さらに4m20は必ず跳ぼうと思います!」

記録に満足することなく、さらなる高みを追い求める関西出身の陸上女子たち。もっと早く、もっと高く、もっと遠くへ。その先に無限の可能性が広がっています。

(読売テレビ「あすリートPlus」9月18日放送)

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