現在丹後駅伝で2年連続のシード権を獲得している近畿大学。そのチームを引っ張るエースが、中野裕太(なかの・ゆうた)だ。これまで丹後駅伝には3度出走し、シードを獲得した喜びと落とした悔しさの両方を味わっている。
今年は幸先の良いスタートを切った。2月に行われた第2回全国招待大学男女混合駅伝競走大会で、関西学連選抜チームの1区を走り、関西勢トップの区間7位で走破。中野はこの時期を、「12月~2月は自分でもバカだろうというほど練習量を積んでいた。関東の選手と走れるのが楽しみで仕方なかった。ゾーンに入っていた期間だったと思う」と振り返った。今年のスタートは絶好調そのものであった。
しかし、その後試練が訪れる。3月に臀筋を故障し、春先の大阪インカレ、関西インカレといった大会に出場できず、苦しい日々が続いた。中野本人も、「ナーバスになっていたし、どうしたらいいか分からなかった」と振り返るなど、苦しい春を過ごした。それでも6月の全日本大学駅伝選考会には復帰すると、チーム内トップの全体33位で走り、復活をアピールした。
「今ようやく本調子に近い状態で走れていると思う」と手ごたえを感じている中野。関西学生陸上競技種目別選手権では30位だったが、9日後の大体大中長距離競技会では30分36秒34と好記録を出し復調をアピールした。これまで、6区、1区、4区とすべて異なる区間を走ってきた経験を武器に、エースとしてチームを引っ張り、3年連続のシード権へと挑む。
【文責 近大スポーツ編集部 前田晃汰】
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