未来のスターを夢見て 幼い球児たちの熱い戦い

未来のスターが活躍 ボーイズリーグ開幕


今年8月、小中学生の日本一を決める日本少年野球選手権大会「リポビタンカップ」が大阪で開催されました。
ことしで53回を数える、歴史のある大会、プロで活躍する千葉ロッテの藤原恭大選手や広島の小園海斗選手も、かつてこの大会に出場しました。

去年の夏、女子高校野球で日本一に輝いた島野愛友利(あゆり)選手も大淀ボーイズで活躍したこの大会出身のスター選手です。

今大会も全国から中学生48チーム、小学生16チームが参加し、ハイレベルな試合が繰り広げられました。

小学生の部 連覇を目指す強豪、東京世田谷VS初の決勝戦に挑む滋賀大津

僕たちなら絶対勝てる!東京世田谷ボーイズ・キャプテン、堀江嵐守くん


小学生の部で決勝まで勝ち抜いたのは、去年日本一に輝いた「東京世田谷ボーイズ」。15年連続、24回目の出場を誇る強豪が、今大会も安定した試合運びで決勝進出を決めました。

(堀江)「絶対に大丈夫!僕たちなら絶対勝てる、と常にチームメイトに話しかけながら試合をやってきた。チームみんなで勝ち上がった試合なので、僕たちが楽しめる野球をやって、みんなで優勝したい。」

自信に満ちた表情で試合前の意気込みを話してくれたのは、キャプテンの堀江嵐守(らんす)くんです。

優勝候補に挑む関西の雄

全力で絶対に勝つ!滋賀大津ボーイズ・キャプテン、広瀬凌緒(りお)くん


その強豪に挑むのは関西勢の「滋賀大津ボーイズ」。創部当時はたった9人だったチームが10年目で快挙!初の決勝進出を果たしました。

相手は2連覇を目指す優勝候補。「ドキドキ・わくわくしています!」と少し緊張気味な様子のキャプテン、広瀬凌緒(りお)くん。

(広瀬くん)「全力で絶対に勝つという気持ちをもって試合をしようと伝えました。」

両チームとも、キャプテンは6年生。小さな体で大きな重圧を背負い、ここまでチームを引っ張ってきました。「絶対に勝つ」。互いに負けられない戦いが始まります。

王者・東京世田谷 初回から打線爆発! 滋賀大津は苦しい立ち上がり

初回から世田谷ボーイズの猛攻が続く


試合は前回王者の東京世田谷ボーイズが先行。初回から猛攻をかけます。

先頭の6年生・栗原大駕(くりはらたいが)くんがヒットで出塁すると、キャプテン堀江嵐守くんの打球はライトの頭上を越え、1点を先制。

続くチャンスで3番・6年生の浅見蒼志(あおし)くんの鋭いヒットがライトを抜け、2点目を追加します。
いきなりの3連続ヒットで、この回さらに1点を追加し、序盤から世田谷が主導権を握ります。

リードをもらい、先発のマウンドに上がったのはバッターとしても活躍する世田谷・栗原大駕くん。

ワンアウトから連続フォアボールでピンチを迎えますが、滋賀大津の4番バッター、曾我石紋乃丞(そがいしもんのじょう)くんから三振を奪い、2アウトに。
続く5番、滋賀大津キャプテンの広瀬凌緒くんも三振に切って落とし、連続奪三振でピンチを切り抜けました。

東京世田谷ボーイズが快勝で2連覇

最後まで諦めない、滋賀大津のメンバー


続く2回、世田谷がランニングホームランを放ち、さらに2点を追加して6-0と攻撃の手をゆるめません。

一方の滋賀大津も、全力で巻き返しを図ります。5年生のセカンド山口力也(やまぐちりきや)くんが、強く飛んできた打球を体をひねりながらなんとかキャッチ!すかさず体制を立て直して、2塁へ送球。

1塁も打ち取り、スーパープレーでチームを救いました。すると5回、滋賀大津は2アウト3塁のチャンスを作り、打席にはこの試合先発した3番・前田孝多(こうた)くん。

ライトへヒットを放ち、1点を返しました。最終回の6回、なおも東京世田谷ボーイズの打線が爆発!打者一巡の猛攻を見せ11対1で、2年連続、三度目の優勝を果たしました。

二連覇を支えたキャプテンの努力

東京世田谷ボーイズ 2連覇を達成


「僕たちなら絶対大丈夫!」とチームを鼓舞してきた東京世田谷ボーイズキャプテン・堀江くんは、試合を終え、

(堀江)「春は出遅れて苦しい時期もあったのですが、僕たちならできると戦ってきたので、すごくうれしいです。」

と、充実した表情で喜びを語ってくれました。初の決勝戦を全力で戦った滋賀大津ボーイズ。

(広瀬)「このチームで野球ができるのは今年最後なので来年の春は優勝したいです。」と、肩を震わせ声を絞り出すキャプテン広瀬凌緒くん。

気持ちはすでに次の大会へ!春のリベンジを誓います。

中学生の部 名門神奈川・湘南ボーイズが2連覇を目指す

全員野球で勝つ!神奈川湘南ボーイズ キャプテン原遼希くん


続いて行われた中学生の部、決勝。去年この大会を制した神奈川の湘南ボーイズが、今大会も5試合を順調に勝ち進み、連覇を目指します。

(キャプテン・原)「今までの試合、全部みんなの力で勝ち進んできたので、きょうも全員野球で勝ちたいです。」

チームワークに自信を見せる王者・湘南。優勝候補に挑むのは、愛知瀬戸ボーイズです。投手力で接戦を制し決勝進出。狙うは初の日本一。

キャプテンを務める松本晄哉くんは「自分たちが絶対に全国制覇してやるという気持ちを持ってやっていきたい。」と、強豪を相手に勝利への闘志を燃やします。

連覇を狙う湘南ボーイズの先発は、エース木下雅斗くん。初回、ランナーを許すも、愛知瀬戸3番の倉知(くらち)くんをダブルプレーに打ち取り、攻撃へのリズムを作ります。すると1回裏、湘南は1点を先制。

つづくキャプテンの5番・原遼希くんが、センター前のタイムリーヒットで2点目を奪うと、さらにチャンスを拡げ、7番・相澤舷(あいざわげん)くんが三遊間へのヒット。湘南が3点リードで初回の攻撃を終えました。

圧倒的!王者湘南が攻守で躍動、大勝で2連覇達成

王者湘南二連覇!攻守で躍動


2回、愛知瀬戸が反撃します。ワンアウト1塁2塁のチャンスを作ると7番・豊嶋玲絢(とよしまれいや)くんが、変化球を打ち上げレフトの頭上を越えるツーベースヒットで1点を返します。

この後さらに1点を追加して3対2と、愛知瀬戸が1点差に詰め寄ります。しかし、2回裏に湘南が3点を奪い、またも突き放し、さらに2点タイムリーで8対2、湘南ボーイズがリードを6点に広げます。

続く4回、湘南のセンターの山口寛太(かんた)くんがフライを滑り込みキャッチするファインプレーで湘南ボーイズが攻守共に躍動します。試合は11対2、大量9点差で5回へ。

なんとか反撃したい愛知瀬戸ボーイズですが、ピッチャー返しのヒットでダブルプレー。この回で、コールドゲームとなりました。

圧倒的な強さで大会連覇を果たした湘南ボーイズ。キャプテンの原遼希くんは、「みんなが自分についてきてくれて、みんなで優勝できたことがうれしい」と、試合前の宣言通り、全員野球で勝利をつかみました。

全力で挑んだ愛知瀬戸ボーイズのメンバー

全力で挑んだ夏


一方、初優勝を目指していた愛知瀬戸ボーイズ。キャプテンの松本晄哉くんは「結果を残すことができませんでしたが、愛知瀬戸ボーイズの一員として、誇りを持ってこれからも野球に取り組んでいきたいと思います。」と悔し涙。

今大会、MVPに輝いたのは、二刀流をめざす小学生の部・東京世田谷ボーイズの栗原大駕くん。そして中学生の部・神奈川の湘南ボーイズの相澤舷くんです。

ここから、どんな未来のスター選手が誕生するのでしょうか。白球にかける青春。勝利を目指し全力で戦った球児たちの熱い夏が幕を閉じました。

(読売テレビ「あすリートPlus」8月14日放送)

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