◇平成30年度関西学生春季リーグ戦第7節 関大対関学大◇1回戦5月18日
◇阪神甲子園球場
関 大 101 016 000=9
関学大 000 000 300=3
まさに快勝だった。初回に先制すると2点を加え迎えた5回には古川陸(商4)に今季第2号となる満塁本塁打が飛び出し打者一巡の猛攻。一挙6得点のビックイニングを作った。投げては肥後が7回3失点と打線の援護とリリーフ陣の好投で今季2勝目を挙げた。
初回にいきなりチャンスがやってきた。1死から2番太田健裕(文4)がしぶとく左翼線へ二塁打を放つ。その後、2死一、二塁とすると打席に入るのはここまでチームトップの打率を誇る野口智哉(人1)。フルカウントから粘って打った7球目を左翼線へとはじき返しチームに先制点をもたらした。
3回には、この回先頭の多田桐吾(人4)のリーグ戦初本塁打で1点を追加する。春季リーグ戦で初めて引っ張った打球は浜風の力も借り、左中間スタンドへ。貴重な追加点を奪った。
また、5回にも1点を追加し、迎えた6回。無死から5番野口がこの日2本目となる安打で出塁。後続が倒れ2死二塁となるも、相手の失策2つが絡みさらに1点を追加する。その後、2死満塁から太田の中前適時打で追加点を挙げ、なおもチャンスは続く。打席に入るのは3番古川。「高橋佑八主将(経4)から全員還して来いと言われた」。内角の直球を力強く振りぬいた打球は甲子園のフェンスを越え有言実行弾となった。
一方先発の肥後皓介(人3)は、6回まで直球とスライダーを武器に無失点ピッチングを披露。鬼門とされる終盤7回に3点を失い降板したが、打線の援護が実り勝ち投手となった。また、8、9回はそれぞれ濵田駿(法4)、鷲尾侑哉(人3)が無失点リリーフを見せ首脳陣にアピールした。
コンスタントに得点し、伝統の関関戦でまずは1勝を挙げた関大。リーグの集大成を明日の試合で見せつけたい。
【文:奥井健太/写真:奥井健太、大島涼太郎】
▼早瀬監督
「先につなげられた。優勝はないと思っている。(打線の)つながりとしたらチャンスを作りながらもランナーを還せない展開が続いた。野口は良いポイントになっている。先制点多い。オープン戦から野口は良いものを見せてくれていてリーグ戦はどうかなと思っていた。肥後は、7、8回から崩れるのがもったいない。だいぶ責任は発揮してる。もう一つ力をつけないといけない。(スタミナは?)トレーニングの仕方に問題があるかな。自分でカバーしないと。(山本の代わりに)ここまでよく来てだいぶ落ち着いてきた。十分キレのいいボールを投げてくれている。ランナー出てからの投球が課題。(山本の状態について)今はブルペンでキャッチャーが投げて立っている。あまり投げさせたくないけど本人が確かめたくて投げたくてと言っているので投げさせている。夏のオープン戦ではやってくれないと困る。キャッチャーが座って投げれるぐらいまで直ってきたら。時期はいつとは決めないで」
▼高橋佑主将
「(古川に「全員還してこい」といったことについて)ふざけて言ったが期待はしていた。上位打線が打ってくれたら楽な試合になると思った。(肥後のピッチングについて)スライダーと真っすぐが良かった。スタミナはあるので、崩れてしまうのは意識の問題。(良かったところは?)打線がつながったところとノーエラーで行けたところ。やっぱりチャンスでの一本を取っておかないと全国では勝てない。(明日に向けて)この勢いでニタテします」
▼古川
「(本塁打について)完ぺきだった。打ったのはインコースのストレート。張ってはいた。(甲子園では)初めて。気持ち良かった。(どういう気持ちで打席に入ったか)高橋佑から全員還して来いって言われたので狙おうかなと思った。(調子は?)ボールも見えていたので良かった。打つべき球を打てたと思う。(相手投手に対して対策は?)右バッターにはインコースのチェンジアップが多いという情報があったのでインコースに来ると思っていた。(全体を振り返って)自分たちらしい野球ができたと思う。初回に先制できたのは大きかった。ノーエラーでテンポよく行けたのも大きい。流れを持ってこれたと思う。(肥後の投球について)追い込んでから打たれているので追い込んでからのピッチングは課題だと思う。(野手に関して)上位は上手くつながったけど、下位があまりつながらなかったのでアウトの取られ方は意識していきたい。(明日に向けて)勝ちに行くだけ」
▼多田
「(本塁打に関して)読み通り。インローの好きなところでちょっと真ん中に入ってきたかなという感じ。リーグ戦で初。入学当初は引っ張っていることも多かったが木製になって足を使っていかないと率が残らないというのがわかった。また、上(社会人)でやるなら足を活かしていかないといけないと思った。今季、今日のホームランで初めて引っ張った。(感触は?)バットにくっついてからはじく感じで押し込めたなと思った。監督からは神風で入ったと言われた。(甲子園で打てたことは?)いい思い出になった。(今シーズン盗塁が多いが)京大戦までは連盟記録の17盗塁を狙っていた。同大戦でもう少し走れていたら。でも、秋リーグに向けて自信がついた。走れるんだなと感じた。(リーグ100安打が迫ってきているが)正直1回生から監督に使っていただいているので応援してくれている周りの人達のためにも打たないといけないという気持ちはある。いいプレッシャーになっている。練習しようと思える。今季は1番が出たら太田が出てという感じでつながりが良かった。3~5番が信頼できるのでどうつながっていくかというところ。今日は太田と一緒にでて揺さぶれた。(肥後の投球について)シンプルに疲れが出ていたかな。横手投げなので高さをそろいやすい。コースに投げ分けてということも。相手バッターが慣れてきたりとか、体力不足という面はあると思う。線も細いので。野手に声をかけてくれるのでもっとちゃんと守ってあげないとという気持ちになる。周り見てちゃんとやってくれるので先輩からしてもやりやすい。(他校の監督から出たらよく走ると言われていることに関して)元々足が売りだった。母が陸上の選手だったということもあってその遺伝で足が速いと思う。高校時代よりのびのびできている。監督からは前から塁に出たら勝手に走っていいと言われている。今シーズンもノーサインで決めていることが多い。練習試合で社会人相手に走れていたこともあったので今季は積極的に走っていった、秋につながる自信になった。(明日に向けて)ニタテするのはもちろんだが、授業ある中で応援来てくれている子たちのためにも気持ちよく勝ちたい」
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