久しぶりのレースは「緊張」と「充実」
コロナ禍で高校生たちの大会が次々と中止や延期となり、スポーツに青春をかけてきた高校生アスリートたちは辛い日々を過ごしています。屋外競技のカヌーも例外ではなく、3月以降の大会がことごとく中止・・・
そんな中、2年前に「あすリート」で特集したカヌー・スプリントの遠藤帆夏(ほなつ)選手が滋賀県の高校生の大会で久しぶりのレースに臨むと聞き、取材しました。
遠藤帆夏選手(17)は比叡山高校の3年生、去年、日本選手権ジュニア(U-18)の部で今西愛依(めい)選手とのペアで優勝。本来であれば、今頃は日本代表に選ばれ国際大会を転戦している予定でしたが、国際大会も中止が相次ぎ遠征を断念。高校の授業もオンラインとなりますが、緊急事態宣言が明けた後は、所属する「オーパルカヌーチーム」でしっかり練習を積んでいました。
今回彼女が出場したのは「令和2年度滋賀県高等学校夏季体育大会」。
インターハイも国体も中止となったため、滋賀県が独自で高校2年生と3年生を対象に小規模ながら大会を実地しました。
場所は50年近い歴史を持つ琵琶湖漕艇場で、この日は小雨模様ながら波は荒れておらず穏やかな水面です。
ペアは“独壇場”、シングルスは“圧勝”
帆夏選手はペアとシングルスの2種目でエントリー。
まずは全日本チャンピオンとして臨んだペアですが、なんと参加者が集まらず、遠藤・今西ペアの1艇のみのレース。
それでもレース前は「久しぶりのレースで緊張します」と彼女。
現在立命館大学に進学し、カヌーを続ける2歳上の兄・環太選手も応援に駆けつけレースを見守ります。
2人は息の合ったパドル(櫂)さばきを見せ見事優勝(当たり前か・・・)
続いて行われたシングルスの予選、決勝ともに帆夏選手は力強い漕艇でグングン後続を引き離し、ぶっちぎりの優勝。世代トップの実力を見せました。
兄妹ともに各年代の日本代表に名を連ねる遠藤兄妹。妹の躍進には兄も火がついている様子で、9月に石川県で開催される日本選手権とインカレで「優勝を狙います」とのこと。
まだまだコロナの影響で大会もままなりませんが、地域の協力などで少しずつレースが開催されているカヌー競技。
「あすリート」では “遠藤兄妹の夏” を特集する予定です。
取材:青木芳人ディレクター
<プロフィール> 遠藤環太(えんどうかんた)
2000年7月22日生 20歳
身長187cm 体重80kg
血液型0型
滋賀県大津市出身
所属 立命館大学体育会カヌー部
カヌー・スプリント U-23日本代表 (専門:カヤック)
カヌーとの出会いは5歳の時。祖父に高島市のカヌー教室に連れて行ってもらったのがきっかけ。
初めてにも関わらず白髭神社まで一人で漕いで戻ってきた。
中学2年の時、ペアで全国中学生大会優勝。
環太の年代は豊作と言われ、同年代に有力選手が多い。
<プロフィール>遠藤帆夏(えんどうほなつ)
2002年8月6日生 17歳
身長170cm
血液型0型
滋賀県大津市出身 比叡山高校3年生
所属 オーパルカヌーチーム
カヌー・スプリント U-18日本代表 (専門:カヤック)
カヌーを始めたのは兄の影響。小学2年から競技を始める。
小学6年の時、兄の当時のタイムをわずかに上回り、兄に嫉妬されたとか。
中学3年の時、ペアで全国中学生大会優勝。
➡過去のカヌー記事はこちら
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