【ラグビー】圧勝か辛勝か? ライナーズが残した「64−29」を振り返る 

ワールドカップ効果、トンプソン人気で5000人を越える観客を集めた近鉄ライナーズの開幕戦、
昨シーズン、入れ替え戦で敗れトップリーグ昇格を逃した。
下部リーグに甘んじての再スタート、清水建設ブルーシャークスとの試合は
10トライ64点のアタック力は示したものの、4トライを奪われるデフェンスの甘さを露呈した。
公式結果 近鉄64-29清水建設
メディアにはトンプソン現役最後のシーズンが始まるという趣旨の記事ばかりで試合内容には触れられない。
実際、どんな内容の試合だったのか?
近鉄ライナーズのヘビーウォッチャーである週刊ひがしおおさかの前田編集長の記事と、
ライナーズファンクラブ公式のハイライト動画をご一読下さい。



その前に今シーズンの近鉄ライナーズをどう観戦したら面白いのか?
こちらもご参考に! 近鉄ライナーズを楽しむための一歩進んだ予備知識 1

以下、週刊ひがしおおさかさんの提供記事です。
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11月17日(日)ライナーズにとって勝負のシーズン、トップチャレンジリーグ2019−2020が始まりました。
初戦の相手は、今年度から昇格した清水建設ブルーシャークス。
ついこの間まで1部(トップリーグ)にいたライナーズと、昨年3部(トップイースト)から上がってきた清水建設。
ライナーズは絶対に力の差を見せつけて勝利しなければなりませんでした。

結果は64−29。
これは、圧勝なのでしょうか。それとも辛勝なのでしょうか。

10トライにおよぶ猛攻、見ごたえはありました。
特に前半に奪った11南藤の2トライは、ライナーズのアタックを象徴するものでした。
そのトライを生み出すまでに、ライナーズは開始早々にモールから奪ったトライで7−0としたものの、
密集でのミスが連発して攻めながらボールを失うことが多くありました。

ジョシュアの先制トライに喜び合うライアンとクーパー。

しかし、30分に相手陣ゴール10m前のスクラムから左に展開すると、9ライアン、13森田とつないで大外の11南藤へ。
左端にトライを決めます。
素早く、粘り強く、継続してトライを取りました。

33分には、リスタートのキックオフを5ストーバークがキャッチしてゲインすると、
フォローした9ライアンから11南藤へ渡り、一直線にインゴールへと駆け抜けます。
高い集中力を見せて、強いライナーズをアピールしました。

南藤の2トライ目。このトライはかっこよかった!

しかし、後半はグダグダ。
トライは取ります。
トライゲッターの15マシレワが合計3トライを奪ったり、14ジョシュアも反応がよくこぼれ球をインゴールへと持っていきます。
一方、細かいミスからリズムを崩してしまいます。
ハンドリングエラーでこぼしたボールを拾われて50m一気に走られたり、キックオフからディフェンスのすきを突かれて走り抜かれたり。
アグレッシブさに欠け、後半だけ見れば33−24。
まあまあな接戦をしてしまったのです。
2年前まで近鉄にいた清水建設15の高のパフォーマンスがやばい。

やりたいことはできています。ただ、精度に欠ける。ギリギリの場面で確実性の低いプレーを選択してしまっている。
誰もサボっていない。真剣にやっている。システムにも忠実だ。でも精度の低いプレーを自ら選んでしまっています。

日本一のチームになるために。いいプレーをすることだけではなく、
自分のプレーをやりきる精神力の高さが、今のライナーズには足りないのかもしれません。
10トライを奪ったことより、4トライを奪われたことが気になる試合でした。

と、ここまで苦言を呈してきましたが、久しぶりに週ひがMVPを選びます。
ライナーズのテーマを真っ先に実行し、今日の勝利を決定づけてくれた男。11南藤辰馬選手です。
角度のあるランと、きれいな黒目がチャームポイント。

週ひが イメージ通りのプレーができましたか?

南藤  1つ目のトライは森田さんが役目を果たしてくれて、しっかりコールして呼んで、
    コミュニケーションが取れたのがいいトライにつながったと思います。

週ひが 2本目のトライはかっこよかったですね。
南藤  マイキー(ストーバーク)とライアンががんばってくれて、僕に回ってきてラッキーでした(笑)

週ひが コミュニケーションはシーズン通して意識していますか。

南藤  はい、意識してます。改善する所も多いですが、いい部分も多くありました。

週ひが ちょっと、後半はうまく行かなかったですね。

南藤  ライナーズはディフェンスを強みにしているチーム。今日のスコアは取られすぎです。

有水ヘッドコーチの囲み取材に多くの記者が。

今日の観客は、ヤンマーフィールドで5068人。
今年のトップリーグカップ準決勝が同じ場所で行われ、神戸製鋼対サントリーっていう黄金カードで4581人でしたが、
それを軽く抜いちゃいました。下部リーグが。
今日、トンプソンルークが出場したのは、本人たっての希望。

トンプソンルークの露出、RWCでの健闘はもちろんありますが、
ライナーズそのものへの興味がなければここまで人は集まりません。
かっこいいラグビーをしよう。誠実なプレーをしよう。
そして、より多くの人たちに、ライナーズが日本一になる道のりとその喜びを共有してもらおう。
絶対に強くなれ、ライナーズ。


text by 前田寛文(週刊ひがしおおさか編集長)


[週刊ひがしおおさか プロフィール]
東大阪の地域情報サイト・週刊ひがしおおさか。 
地域のグルメやイベント情報を日々アップしていますが、特に力を入れているのはラグビー。
花園に拠点をもつラグビーチーム「近鉄ライナーズ」のことならおまかせ!
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