トップリーグ復帰、そして、トンプソンルークの現役引退の花道。
トップチャレンジリーグを戦う近鉄ライナーズは開幕から5連勝、残すところ2試合となりました。
21日(日)福岡のレベルファイブスタジアムで難敵コカ・コーラレッドスパークスと対戦、
ワールドカップ3試合が行われた競技場は4639人の観客で盛り上がりました。
週刊ひがしおおさかさんの提供記事です。
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とりあえず、一安心。
12月21日(土)福岡・レベル5スタジアムにて行われたコカ・コーラ戦で近鉄ライナーズは43-26と白星を収めました。
圧勝、快勝とまではいかない試合でしたが、力差を見せて実力でもぎとった勝利です。
豊田自動織機戦に続く2つめのビッグターゲットをクリアし、年内の公式戦を終えました。
勝利の要因は、相手にトライされた後でも気持ちを折らずに挽回したこと。ここに尽きるでしょう。
先制トライをあげたのはコカ・コーラでした。
前半9分パスを回されディフェンスが追いつかないままにトライをあげられると、そこからしばらく相手のペースに。
ブレイクダウンは負け、不穏な空気。う〜ん、このシチュエーション、練習試合で見たぞ…。
自分たちのリズムを作ることができずに終わってしまう最悪のパターンが脳をよぎる中、活路を開いたのはセットプレーでした。
スクラムでは圧倒し、ラインアウトも上々。
23分、相手陣ゴール前のマイボールラインアウトからモールを組み、
10ステイリンにボールが渡ると縦に突っ込みトライをあげます。
32分にもラインアウトからつないで2トライ目。
38分には相手ボールスクラムからボールを奪って3トライ目と、自分たちのペースを取り戻します。
調子が上がるとディフェンスも整い、17-7とライナーズリードで前半終了。序盤の不安が取り払われます。
後半は前半の勢いをそのままに、ライナーズが2連続トライをあげスコアに差をつけていきます。
特に光ったのは10クーパー。素早いパスは言わずもがな、近くに投げると見せかけてロングパス、
パスすると見せかけて自分で突っ込む…とにかくレパートリーが豊富です。
シーズンはじめはまだパスのコミュニケーションがとれていない様子でしたが、ともに過ごす時間を重ねてフィットしてきました。
一方で、コミュニケーションのわずかなほころびを狙われることも。
後半14分にインターセプトにあい、被トライ。慌てるライナーズは、体制を立て直す前にもう1トライ奪われ21-29と迫られます。
「ペースを乱されると弱いんだろ?」と言わんばかりのコカ・コーラを前に、またもや嫌なイメージを描きそうに。
しかし、今日のライナーズはめげません。ボールを得ると慌てず丁寧にフェイズを重ねてさらに2トライをあげます。
最後はトライを奪われますが、43-26で試合終了。
取られても取り返す、芯の強いライナーズを見ることができました。
前節有水ヘッドコーチが語った「今は3歩進んで2歩下がる状況」でいうなら、今日は3歩進んだのかもしれません。
ただ、後ろに下がることがないよう、スタンダードをあげるのが強いチームの証。
「折れないライナーズ」は今日だけではいけない、常にそうあらなければならないのだ…!
スタンダードをあげて全勝優勝を目指すのが、ライナーズの本当のターゲットとなるでしょう。
さあ、次の公式戦は年明けの1月11日(土)。ヤンマースタジアム長居にて、釜石シーウェイブスとの対戦です。
「どんな状況でも強いライナーズ」を、次も見せてくれ!
text by 前田寛文(週刊ひがしおおさか編集長)
[週刊ひがしおおさか プロフィール]
東大阪の地域情報サイト・週刊ひがしおおさか。
地域のグルメやイベント情報を日々アップしていますが、特に力を入れているのはラグビー。
花園に拠点をもつラグビーチーム「近鉄ライナーズ」のことならおまかせ!
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