◇第41回総合関関戦本戦3日目◇対関学大◇6月17日◇KAISERS BASEBALL FIELD◇
関学大 010 000 201=4
関 大 340 010 00×=8
(関学)小畑、大寺、五十嵐、高田、谷口、鈴木、下西―山下
(関大)濵田駿、増井、小住、平内―早田、平野
KAISERS BASEBALL FIELDで初めて行われた総合関関戦。4年生主体のチームで臨んだ関大は、序盤の大量リードを守り切り、8年ぶりの勝利を挙げた!
先発、ベンチメンバーともに4年生が多く名を連ねる中、先発マウンドを任されたのは昨年に引き続き濵田駿(法4=東福岡)だった。2回に本塁打を打たれたものの、3回までにその1失点のみとナイスピッチングを見せる。
一方の打撃陣は1回。1番太田健裕(文4=乙訓)の左前打、多田桐吾(人4=明徳義塾)の四球でチャンスを演出。すると、メンバー唯一の1年生・3番野口智哉(人1=鳴門渦潮)の右飛で1死二、三塁としなおも好機は続く。ここで4番古川陸(商4=東大阪大柏原)が左前適時打を放ち2点を先制した。
2回も勢いは止まらず、一挙5連打の猛攻で点差を6点に広げる。しかし、その後は相手の2番手投手に抑えられ、3、4回は無得点。それでも、5回に8番早田将也(化生4=古賀竟成館)が左前打で出塁すると、2死三塁から多田のこの日2本目となる安打で追加点を挙げた。
6回からは、公式戦では登板経験のない小住考彦(人4=履正社)がマウンドに上がり、雰囲気を変える。二回を投げ、2失点をしたものの大学野球最後のマウンドを楽しんだ。
8回、学生コーチを務める平内翔太(人4=社)がマウンドに姿を現す。平内はSF推薦で入部し、活躍が期待された。しかし、けがに悩まされ、選手としてプレーすることを断念。去年の秋から裏方としてチームを支えてきた。「(投球回数が)1イニングの予定だったんですけど、2イニング投げさせてもらえて感謝」。9回に本塁打を打たれたものの、2回3奪三振と力投し、ゲームを締めくくった。試合には家族も訪れ、学生生活最後のピッチングを見届けた。母の恵三さんは、「最高でした。前夜にLINEで、『最後のユニフォーム姿を見てくれ』と言われた。ベンチや周りからの温かい声援の中で投げている息子の姿に感動した」と涙ながらに語った。
8年ぶりの関関戦勝利。4年生のさまざまな思いが一つになってつかんだ念願の勝利だった。ま新しいグラウンドで、10年ぶりの総合関関戦勝利に貢献する大きな1勝となった。【文:中西愛/写真:奥井健太】
▼高橋佑八主将(経4=龍谷大平安)
「メンバー外の4回生はこの試合に出るためにやってきたので、必死に、特に勝つためにいい雰囲気で試合できたと思う。平内はSF入試で入ってきて、選手をやめるのも悔しい部分があったと思うが、この試合で投げてその悔しさを晴らすことができたんじゃないかなと思う。1から4番がリーグ戦に出ているメンバーで、チャンスを作って点を取る形を作れたので、打って守っていい試合だったと思います。メンバー外の選手がこれだけやってくれて、サポートしてくれているので、メンバーでキャプテンである僕が必ず勝てるようにやっていく」
▼平内
「自分は学生コーチになって、本当は出れる立場じゃないですけど出させていただいて感謝。選手をしたいなという気持ちはあったのですが、去年の秋、あと1年しかなくて、チームのためを考えたときに(学生コーチをする)その道しかないと思って、いろいろ考えた結果、学生コーチを選んだ。今日、ホームランを打たれてしまったんですけど、思いっきり楽しんでやろうと。昨日の段階で応援行くよっていろんな人が言ってくれて、最後のいいところを見せようと思った。自分がマウンドに上がった時も、同じ4回生の就活生とかが応援してくれて、めっちゃ力になった。今後は、いいピッチャーを作るじゃないけど、自分の知っている範囲の知識を教えていって、秋勝てるピッチャー陣を作っていく、それに尽くすだけ」
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