皇后杯8連覇の強豪クラブの練習に飛び入り参加
パリパラリンピックに出場した車いすバスケットボール女子日本代表の選手たち。大阪市出身で日本のエースである網本麻里選手(35歳)と大阪・堺市出身の期待の新星、小島瑠莉選手(16歳)を番組ナビゲーターの鳥谷敬さんが訪ねました。
インタビューと車いすバスケットボールの体験をした後、鳥谷さんは皇后杯8連覇中の強豪クラブチーム・カクテルの練習に飛び入り参加しました。
車いすの基本操作を行うウォーミングアップの時点で難しさを痛感。カクテルの選手たちの厳しい指導を受けながらなんとか練習について行きました。
鳥谷「野球やったことない人にあんなに厳しく言わないけどね…」
文句を言いながらも、楽しく取り組んでいる様子の鳥谷さん。
7点先取の試合形式の練習にも参加し、カクテルの選手たちに助けられながらアシストやシュートを決めるシーンも見られました。
鳥谷「むちゃくちゃ腕がきつくて明日が心配です。けど意外にいけたね。実際にやってみると車いす同士がぶつかり合ってプレーするのがどれだけ大変か分かりました。競技を見る目が変わりましたね」
リハビリ手段として始まった車いすバスケットボール
車いすバスケットボールの始まりは、第2次世界大戦の終わり頃です。戦争で足を失ったり歩けなくなったりした兵士のリハビリ手段としてイギリスで生まれました。パラリンピックでは、1960年の第1回ローマ大会から実施されている競技で、日本チームは1964年の東京大会で初めて参加しました。女子日本代表は、これまで8回出場。1984年のニューヨーク・アイレスベリー大会と200年のシドニー大会の2度銅メダルに輝き、前回の東京大会は6位の成績でした。
最年少・期待の新星がバースデーシュートで勝利
今年4月、Asueアリーナ大阪で行われたパリパラリンピック最終予選に、日本代表はパリへの切符を掴む最後のチャンスとして出場しました。東京大会にも出場したキャプテンの北田千尋選手は、試合前にチームの可能性について力強く語りました。
北田「このチームでさらに成長した姿をパリで見せたいです。私たちならもっと成長できるし、絶対できるという自信があります。最終予選で負ければこのチームは解散。それは絶対させないという強い気持ちがあります」
最終予選に参加したのは8か国。グループBに入った日本はスペイン、フランス、カナダと対戦しました。第2戦の行われた4月18日に16歳の誕生日を迎えたチーム最年少の小島瑠莉選手は、長い距離のスリーポイントシュートを決めるなど活躍し、フランスを突き放して勝利。試合後にはチームメイトからバースデーソングをプレゼントされました。
16年ぶりの自力出場 パラリンピックへの切符
4月20日に行われた最終戦、相手はアジア・オセアニア地区の強豪オーストラリアでした。絶対に負けられない一戦。最初に流れを引き寄せたのはキャプテンの北田千尋選手でした。カウンターからレイアップシュートを決めて先制します。エースの網本選手もカットインからのシュートやロングシュートを決めるなど、多彩な攻撃パターンで得点を重ねていきました。最年少の小島選手も、体格差のあるオーストラリアの選手に対し果敢にディフェンスをしていきました。
後半、ポイントゲッターの網本選手に厳しいマークがついて中へ切り込むのが難しくなると、司令塔の柳本あまね選手やキャプテンの北田選手がスリーポイントシュートを決め、オーストラリアを突き放します。結果は50-26、日本は2大会連続、自力出場としては北京大会以来16年ぶりとなるパラリンピック出場を勝ち取りました。
小島「死ぬほど嬉しいです。パラで絶対にメダルを取ります」
網本「前回自力で出場した北京大会からパラリンピックを経験しているのが唯一私だけなので、若い選手や経験の浅い選手たちにもパラリンピックのいい経験をさせてあげたいと思います」
パリパラリンピックで日本代表はメダルには届かなかったものの、順位決定戦でスペインと対戦し72対55で勝利し、7位で大会を終えました。
毎週日曜日 あさ6:00 読売テレビ地上波で放送
「あすリートPlus」 は、読売テレビで毎週土曜日に放送中の「あすリート」の拡大版として、この4月にスタートした関西のアスリートたちを紹介、追跡取材してご紹介する番組です。
「あすリート」の3分では伝えきれない物語や密着映像、地上波で観られなかった陸上の日本インカレ、関西インカレ、高校サッカー、ボーイズリーグ、中学バレーなどのスポーツ配信サービス「あすリートチャンネル」の中継コンテンツのダイジェスト版も「あすリートPlus」で放送していく予定です。
土曜放送の「あすリート」のファミリー番組として日曜放送の「あすリートPlus」をお楽しみ下さい。
(7月14日放送)
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