今週末19日、大阪第3のJリーグクラブ入りを目指すFC大阪が、ホームタウンの東大阪市花園ラグビー場第1グラウンドでの公式戦に挑む。
2018年に東大阪市とホームタウン協定を結び、ホームタウン東大阪市に根を下ろしてJリーグを目指すという思いのもと、これまで第3グラウンド、第2グラウンドでの開催は行ってきたが、高校ラグビーの聖地と言われる第1グラウンドでの開催は行われることはなかった。
過去を振り返ってみても、花園ラグビー場第1グラウンドで、サッカーの公式戦が行われたのは23年前、1999年のJ1セレッソ大阪vs名古屋グランパス戦。それはJ1セレッソ大阪のホーム・長居スタジアムが世界陸上開催のため使用できず、緊急的に使用された1回のみとなる。
東大阪市花園をラグビーとサッカーが共存できる「フットボールの聖地へ」したい。
4月からこの第1グラウンドの芝の管理を任された東興産業株式会社の扇誠さんは、6月19日の歴史的な一戦に向けて、入念な準備をしてきた。「フットボールの聖地」として掲げるためには、サッカーもラグビーも使用可能なグラウンドに仕上げないといけない。これまではラグビー競技にとっては最高のグラウンドとして冬芝を育成し、5月まで管理できればよかった。しかし、6月にサッカーを行うためには、冬芝と入れ替わるように夏芝を根付かせる必要がある。急ピッチで進めた作業だったが、思うようには進まなかったという扇さん。グラウンドを全く使用せずに芝の養生だけができればよかったのだが、ラグビー近鉄ライナーズのホームスタジアムでもあるこのグラウンド、チームはリーグワン昇格を賭けた重要な公式戦が行われるため、ライナーズにとっての最高の芝の状況を管理しつつ、FC大阪の公式戦に向けて細心の注意を払いながら芝の育成を続けてきた。その結果、近鉄ライナーズは5年ぶりの1部(リーグワン)昇格を果たし、近鉄の選手からも「グラウンドが良くなった」と言ってもらえたと笑みを浮かべた。さらにこれまで育成の遅さを心配していた夏芝だったが、6月に入り一気に成長。「完璧ではないけど、何とか間に合った。」とほっとした表情を見せた。
19日の試合に向けて、初めて第1グラウンドを練習で使用したFC大阪の選手たちは、芝の感触やスタジアムの雰囲気を感じながら練習に取り組んだ。チームを指揮する塚原真也監督は「めちゃめちゃいいスタジアム。まず芝生がいい。そして、ここで週末プレーできるとイメージして練習できている。」と、本番を前にこのスタジアムでできたことに手ごたえを感じていた。そして、対戦する鈴鹿ポイントゲッターズに対しては「球際が強くてハードワークができるチーム、うちに似ている。お互いにチャンスがある展開でどっちが点を取るか、面白い試合になりそう。」と1万人近く集客が見込まれるこの試合は、観客にとって楽しめる試合になるだろうと予想した。
チーム最古参の在籍11年目のDF岩本知幸は、「練習なんか公園でやったりとか、そういう時代からFC大阪に在籍して、11年目でここまできたと言うのはいろんな思うことはある。僕しか伝えられない思いはあると思うので、そういう思いをチームに浸透させて、背負いながら戦いたい。」と、Jリーグチームに引けを取らない素晴らしい環境でサッカーができることに感謝をしながら、プレーすることを誓った。
FC大阪でサッカーをしながら、東大阪市内にある障害福祉施設「ノーサイド」に勤務しているDF美馬和也選手は「花園第一グラウンドで試合が決まった時に、試合に出場したいなって思っていて、この試合に賭ける思いは強く思っている。」と、この試合でプレーすることに特別な思いがあったとコメント。そして「ノーサイドで見せている美馬ではなく、かっこよくサッカーをやっている美馬を見せられたらいいかな。」と、いつも応援してくれている利用者の方の前で、いいプレーを見せることを誓った。
対戦するのは鈴鹿ポイントゲッターズ。サッカー界のレジェンド・キングカズこと三浦知良選手が新加入し、JFLで最も注目を浴びるチーム。この8日間で3試合とタイトなスケジュールとなる中、連勝で調子を上げて乗り込んでくる。
東大阪市花園ラグビー場第1グラウンドでのサッカー公式戦の開催で、フットボールの聖地としてのきっかけとなる記念すべき日に、キングカズが出場する可能性があるとあって、入場者は1万人を超えるのではないかと予想するクラブ関係者。Jリーグの下のカテゴリーながら大きな注目を集めるこの一戦をJ3昇格への足掛かりとしたいFC大阪には勝利だけが求められる!
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2022年6月19日(日)13:00KO 会場:東大阪市花園ラグビー場 第1グラウンド
FC大阪 vs 鈴鹿ポイントゲッターズ
ライブ配信ページ https://ytv-athlete.jp/lives/23299
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ぜひスマホ片手にあすリートチャンネルを見ながら、スタジアムで応援しましょう!
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