大阪第3のJリーグクラブを目指すFC大阪は、いよいよ今週末、J3昇格に向けての最後の一戦を迎える。
J昇格のためにFC大阪に必要のなのは、観客の入場者数「3732人」。つまりFC大阪がJ3リーグに昇格しても応援してもらえるクラブであるかどうかを示さなければならない。ある意味、試合に勝利する以上にクラブの体制、魅力を試される最終戦となる。
前々節のホーム服部緑地陸上競技場では、2087人のファン・サポーターがスタンドを埋める中、首位のHondaFCを相手の2−0の完封勝利。J3昇格条件の一つ「JFL4位以内かつ、百年構想クラブの上位2クラブ」という順位条件を達成した。
■JFL第29節 鈴鹿ポイントゲッターズvsFC大阪 ハイライト
先週の第29節では、キングカズこと、三浦知良を擁する鈴鹿ポイントゲッターズと対戦。先制したFC大阪だったが、そのキングカズに技アリのダイビングヘッドで同点とされる。しかし、鈴鹿に主導権をに握られる前に木匠がPKを決めて、2−1で勝ち切った。試合前にカズ選手と握手をしたというキャプテンのDF坂本修佑は、「思ったよりがっちりしていて、トレーニングしてるんだなって。やっぱりオーラもあるので、日本サッカー界のレジェンドだなって感じました。」とキングカズの存在感に圧倒されそうになりながらも、勝利を掴むことができたFC大阪は、この試合を終えて勝点58、首位の奈良クラブと勝点で並ぶ2位につけて、最終戦を迎えることとなった。
FC大阪がJ3昇格をするために必要な条件はあと1つ。「ホームゲーム入場者数が1試合平均2000人以上」。この最終戦で3732人の入場者数を超えなければ、FC大阪が目指してきたJ3昇格の夢が断たれてしまうことになる。ピッチの上で結果を出した選手たちは、ホームタウンの駅前、商店街に立ち、チラシを配ってスタジアム観戦を呼びかけた。選手会長の舘野俊祐は「東大阪の人たちと一緒に喜びたいと、選手からも声が上がっている。」と明かし、クラブ・選手・サポーターと一緒に昇格をするために、練習後の時間を惜しまず、街頭に立っていた。
最終戦が行われるのは、ホームスタジアム東大阪市花園ラグビー場第1グラウンド。
6月19日の鈴鹿戦では、1万2千人を超えるサポーターがスタンドを埋め尽くし、話題となった。その当時は「キングカズを見たい、ラグビー場でサッカーを見てみたい」という人が多かったと言われているが、最終戦に向けて街頭に立って呼びかけた坂本は、「今は街の人から「Jリーグ目前だね、試合見にいくから一緒にJリーグに上ろう」と声を掛けてもらう事もある。」と、東大阪市の人たちにも徐々にFC大阪が認知されてきたことを実感していた。
11月20日のホーム最終戦。対戦相手はMIOびわこ滋賀、今季は最下位に低迷しているが、チームを率いる塚原真也監督は、「MIOびわこ滋賀は、この2試合、引き分け、勝利と調子を上げてきている。最後に勝って終わりたいと思っているはずだから、自分達もメンタルで負けないようにしないといけない」と、まずはこの試合に集中するとコメント。その上で、「シーズンスタートから優勝して昇格と掲げてきた、目指すは優勝。(得失点差で上回る)奈良クラブがどうかより、自分達の力を最大限出した先に、優勝があると思う。」と最後まで諦めず優勝を目指すことを誓った。
ここ3試合で4ゴールと絶好調のFW木匠貴大は、「チーム全体で勝とうという気持ちが続いていて、自分自身もJFLを最後にしたいという気持ちもあってモチベーション高くしている。全員で繋いてくれて僕が点を取れていると思う。ありがたい。」と、自身の得点はチームで取った得点だと強調。昇格条件の3732人について聞かれると、「3800人、いやもっと10000人くらい入ると思う。友達とか、家族を連れてスタジアムに来てくれたら嬉しいです。」とファン・サポーターへメッセージを送った。
JFL参入から8年。ようやくJ3昇格に王手をかけたFC大阪。20日の最終戦では、ホームタウン東大阪市のファン・サポーターと共に、27年ぶりの大阪第3のJクラブ誕生を喜びたい。
木匠貴大・試合前インタビュー
Next HomeGame
2022年11月20日(日)13:00KO 会場:東大阪市花園ラグビー場第1グラウンド
FC大阪 vs MIOびわこ滋賀
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