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大阪第3のJリーグクラブを目指す、FC大阪。
2019年に東大阪市とホームタウン連携協定を結び、百年構想クラブに承認。2020年にはJ3クラブライセンスを取得し、Jリーグに参入する基本条件を揃えた。この年はコロナ禍の中で、ハーフシーズンに変更され、観客動員数の制限のため、ホームゲーム1試合平均入場者数2000人以上という条件が免除され、Jリーグ参入のためには、JFL4位以内かつ、百年構想クラブの上位2クラブという順位条件だけを求めれらシーズンだったが、最終戦となったアウェイ・ヴェルスパ大分戦で勝てば昇格という試合で敗れ、J3参入を目の前で逃すことになった。
翌2021年、この年も入場者数の制限は免除され、Jリーグ参入のためには順位条件のみ。夏場の失速で苦しいシーズンの中でも、終盤の4連勝で昇格戦線に生き残り、昇格の可能性を残していたが、2試合を残して終戦。またしても悔しいシーズンとなった。
そして今シーズン、夏場にクラブ史上初の7連勝で一時は首位に立ち、昇格に向け順調に勝点を重ねてきた。第28節にHondaFCを下し、念願のJリーグ参入の順位条件をクリア。残すはホーム最終戦で入場者数「3732人」を記録すれば、Jリーグ参入条件を全てクリアし、J3リーグ昇格が確定できるという中で、11月20日のホーム最終戦MIOびわこ滋賀との一戦を迎えた。
朝方まで雨が降り、天気が心配された今季最終戦。観客動員数が必要なFC大阪の後押しをするかのように、試合前には晴れ空が広がったホームスタジアム・東大阪市花園ラグビー場第1グラウンド。入場者数3732人をクリアすればJ3入りが決定、さらに勝利すれば、JFL優勝の可能性があるという、FC大阪史上最大の大一番を見ようと、開門前から多くの観客が列を作っていた。
FC大阪は累積警告で出場停止となっていたDF美馬和也、DF齊藤隆成がスタメンに復帰。そしてMF宮城和也がFC大阪移籍後では初めてベンチ入りとなった。
前半、少し硬さが見られたFC大阪だったが、少しずつチャンスを作り出す。11分にはゴール前でのこぼれ球に反応したMF清本拓己がミドルシュートを放つが、ゴールポストを直撃、あと一歩のところ得点ができない。すると34分、自陣ゴール前で相手に直接フリーキックを与えてしまう。滋賀 MF西室隆規が蹴ったボールは、GK永井建成が触るものの、弾き切ることができず、先制点を許してしまう。
FC大阪は失点直後の37分にコーナーキックからチャンスを作り出すが、相手DFの決死のブロックで得点ならず。結局0-1でリードされて試合を折り返す。
後半に入り、逆転を目指すFC大阪は攻撃のギアをあげると、56分、サイドからのこぼれ球に反応したMF町田蘭次郎のシュートは枠を大きく超えてしまう。FC大阪は63分、DF齊藤隆成、MF清本拓己、FW今村優介に替え、DF舘野俊祐、MF上月翔聖、FW宇高魁人を投入。攻撃を活性化させると、71分には交代で入ったFW宇高のミドルシュートは相手GKのファインセーブで防がれてしまう。76分にFW木匠貴大に替えFW田中直基を投入すると、81分、MF禹相皓、MF上月、MF町田とボールを繋ぎ、MF町田がゴール前へクロスを上げるとDF舘野がヘディングシュート。これはポストにあたるも、こぼれたところをFW宇高がしっかりと詰めて同点に追いつく。この後もDF谷口智紀に替えてMF西矢健人を投入し、逆転優勝へ攻撃を強める。
そして、84分。FC大阪のJリーグ参入の可否が決まる運命の瞬間が訪れる。
大型ビジョンに表示された数字は「入場者数12183人」
Jリーグ参入のために必要な入場者数3732人を大きく上回る数字にスタジアムには歓声が上がった。そしてこの瞬間、FC大阪のJ3リーグ参入が確定となった。
一方、同時刻に開催されていたソニー仙台FCと1位の奈良クラブの一戦は同点となり、FC大阪はこの試合に勝てば逆転でJFL優勝となる可能性が再び浮上。相手の3倍となる9本のシュートを放つ迫力のある攻撃を見せるものの、最後まであと1点をもぎ取ることはできず、1-1のままで試合終了。勝ち点は並んでいるものの得失点差で逆転優勝とはならなかった。
しかし、今シーズンJFLの年間最多動員数「38,451名」を記録したFC大阪がJ3リーグ入会となり、大阪から27年ぶりとなる、大阪第3番のJリーグクラブが、東大阪に誕生した。
試合後インタビュー
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